マルエツやカスミなどを傘下に持つユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)は1月11日、2023年2月期通期の連結業績予想を引き下げた。150億円を予想していた営業利益は、34.2%減の80億円となる見通しで、増益予想から一転、大幅な減益を見込む。
エネルギーコスト上昇の影響を受け、電気代が計画を25億円上回る見通し。電気代を除く人件費などのコストを14億円削減するが、カバーし切れない。さらに、仕入原価の上昇などで、売上総利益が想定を35億円下回る。
営業収益は前期比0.1%増の7140億円と、従来予想から70億円引き下げた。純利益は45億円の下方修正で、前期比72.1%減の15億円とした。
同日発表した22年3〜11月期の連結決算は、営業収益が5261億円、営業利益が前年同期比68.7%減の22億円、純利益は88.4%減の4億円だった。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用しているが、営業収益を前年同期と単純比較すると、1.7%減だった。
なお、マルエツは中国事業から撤退することを決めた。同社は中国小売大手の蘇寧電器との合弁会社を通じ、中国・無錫市で食品スーパーを運営してきたが、10年間の合弁契約が22年で期限を迎えたこともあり、持ち株を中国のスーパー大手、華潤万家に譲渡する。