外食売上高、10月は14.8%増 初めてコロナ前を上回る
日本フードサービス協会が発表した10月の外食売上高(全店ベース)は、前年同月比14.8%増だった。全国旅行支援や水際対策の大幅緩和で人の流れが活発化し、店舗数が減少するなかでも客数が増加した。前年実績を上回るのは、11カ月連続。
客数は6.3%増、客単価は8.0%増だった。メニュー改定で価格を引き上げた効果もあった。2019年同月との比較では5.5%増となり、初めてコロナ禍前の水準を上回った。ただ、同協会は「新たにインフレとの闘いという難問に直面している」としている。
業態別では、ファーストフードが9.9%増、ファミリーレストランが20.3%増、パブ・居酒屋が49.7%増、ディナーレストランが24.8%増、喫茶が19.0%増と全業態がプラスとなった。
一方、19年比で見ると、プラスとなったのはファーストフードだけだった。ファミリーレストランは夜間の客数の戻りが鈍く、パブ・居酒屋では二次会需要や法人の宴会需要が戻っていない。
喫茶も夕方以降の集客が芳しくなく、ディナーレストランでは一部地域で訪日外国人客が戻り始めたが、人手不足で営業時間を増やせないという悩みが出ている。