街角の景況感、3カ月連続改善=物価高響き先行きは悪化
内閣府が9日発表した10月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数(季節調整値)は前月比1.5ポイント上昇の49.9で、3カ月連続で改善した。一方、2~3カ月先を見通した先行き判断指数は、2.8ポイント低下の46.4と2カ月連続で悪化。物価高による家計や企業動向への悪影響を指摘する声が広く聞かれた。
現状の基調判断は「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。10月は新型コロナウイルス新規感染者の減少や観光需要喚起策「全国旅行支援」の開始に加え、入国制限緩和でインバウンド(訪日客)が増加。このため、外食や観光業で「来客数が増えた」(中国地方のレストラン)といった明るい声が聞かれた。
ただ、先行きに関しては「光熱費や食品など全てが値上げされ、家計の逼迫(ひっぱく)で余計な物は買わなくなる」(北関東の小売店)など、生活防衛意識の高まりへの懸念が相次いだ。
調査期間は10月25日~31日。