【ファストリ】 第3四半期累計で減益も足元は回復基調
ファーストリテイリングが発表した2016年8月期第3四半期累計(15年9月?16年5月)の連結業績(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益が前年同期比6.4%増の1兆4346億円、営業利益が23.0%減の1458億円と増収減益だった。
上半期に33.8%の大幅減益だった影響が大きいが、足元では回復基調にある。第3四半期(16年3?5月)の国内ユニクロ事業の営業利益は19.7%増の291億円だった。今年春から価格戦略を見直し、定番価格を引き下げる一方で週末の値引き販売を減らしたところ、売上総利益率が0.9ポイント上昇した。また、広告宣伝費など経費を削減した効果で、販売管理費率が1.2ポイント改善したことも効いた。既存店売上高は2.8%増だった。
海外ユニクロ事業も第3四半期の営業利益は41.1%増の128億円と増益に転じた。
16年8月期通期の業績予想については、売上収益が前期比7.0%増の1兆8000億円、営業利益が27.0%減の1200億円と従来予想を据え置いた。ただし、円高進行で為替差損が発生するため、当期純利益については予想を150億円引き下げ、59.1%減の450億円とした。