【三菱商事】系列食品卸4社の統合協議開始、国内最大手誕生へ

2010/07/30 15:18
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 三菱商事は7月29日、子会社の食品卸4社が経営統合へ向け協議を開始すると発表した。4社は菱食(三菱商事の出資比率50%)、明治屋商事(同80%)、フードサービスネットワーク(100%)、サンエス(約92%)で、4社の年商を単純合計すると約2兆2000億円となり、食品卸首位の国分を大きく上回る国内最大手が誕生することになる。

 

 今後、各社から選出されるメンバーで構成される統合準備委員会を設置し、経営統合の条件や統合後の事業運営などについて詳細を協議する。来年3月末までの合意を目指すという。

 

 菱食は現在、国分に次ぐ業界2位の大手企業。明治屋商事は高級スーパーも経営していた明治屋が2004年に三菱商事の傘下に入り、その後、卸事業を分離して設立された。フードサービスネットワークはダイエー・ロジスティクス・システムズからローソン向けの物流事業を譲り受けた会社で、低温度帯物流に強みを持つ。サンエスは菓子卸大手の老舗企業だが2004年に三菱商事の傘下入りした。

 

 食品卸で年商1兆円を超えるのは国分、菱食、日本アクセスの3社のみ。これに三井物産系の三井食品や独立系の加藤産業などを加えた大手が軸となって今後、再編の動きが加速する可能性がある。

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