【英テスコ】米国事業トップの役員報酬に株主から異議
英テスコが7月2日に開いた株主総会で、同社の役員報酬報告書に関して38%の株主が反対票を投じた。異例の数の株主が役員報酬に異議を唱えた原因は、米国事業トップへの高額報酬にある。
2007年11月から小型店の出店をスタートさせた米子会社フレッシュ&イージーは、進出3年目となった10年2月期で売上高は72.7%増の3億5400万ポンドに増えたが、先行投資の負担が重く営業損益は1億6500万ポンドの赤字と黒字化を果たせていない。そうした中、米国事業トップのティム・メイソン氏がCEO(最高経営責任者)のテリー・リーヒー氏に次ぐ426万5000ポンド(約5億9000万円)の高額報酬を得ていることに、年金基金など一部の機関投資家が強い不満を示した格好だ。
日本では10年3月期から1億円を超える役員報酬の開示が上場企業に義務づけられたが、英国では原則として全役員の報酬が開示される決まりとなっている。来年春での退任を表明しているテスコCEOのテリー・リーヒー氏の報酬は522万ポンド(約7億2000万円)だった。