業績好調の家具専門店大手のニトリは、9月に引き上げた通期業績予想をさらに上方修正した。2010年2月期の通期連結業績は、売上高が従来予想から38億円増の2840億円(前期比16.4%増)、営業利益が同じく19億円増の430億円(同29.9%増)、純利益が同じく5億円増の216億円(同17.7%増)となりそうだ。
同社が12月18日に発表した2009年3-11月期の連結業績は、円高による輸入コストの目減りや昨年5月から3ヵ月ごとに実施している定番価格の引き上げによる客数アップなどの効果により、売上高が前年同期比18.0%増の2105億円、営業利益が47.4%増の361億円、純利益が46.1%増の187億円と大幅な増益を記録した。
ただ、数百品目単位で定番価格を15~40%程度引き下げる値下げ販促効果もここにきてややかげりが見えてきた。第7弾の値下げを10月31日から実施したが、11月の既存店売上高は前年同月比1.0%減と09年2月以来、9ヵ月ぶりの前年割れとなった。前年に値下げ販促効果で既存店が13.4%の大幅増収となった反動もある。
デフレと円高で価格競争力を強めている同社だが、業績好調をどこまで維持できるのかが注目される。