【パルコ】アジアの商業ディベロッパー大手と提携、イオンに対応か
パルコは4月13日、シンガポールに本社を置く商業ディベロッパー大手、キャピタモールズ・アジア(CMA)と業務提携することで基本合意したと発表した。CMAは中国で今後開業予定も含めて53の商業施設を展開、5年以内に100物件程度にまで拡大を予定しており、パルコは同社との提携をテコに海外事業を拡大していきたい考え。
筆頭株主の森トラストと連携してパルコの経営陣刷新を求めているイオンは、同社への提案の中で海外展開の共同推進を盛り込んでいるが、パルコは独自の海外事業戦略を進めることでイオンに対抗する狙いもあるようだ。
パルコは1995年にシンガポールに出店しているが、CMAとは同店の共同運営を通じて良好な関係を築いてきたという。CMAはアジア最大級の不動産会社、キャピタランドのグループ会社で、アジア5ヵ国・49都市に92の商業施設を所有・運営している。
なお、パルコが同日発表した2011年2月期の連結業績は、売上高が前期比1.4%増の2648億円、営業利益が7.2%増の92億円と3期ぶりの増収増益となった。昨年3月に開業した福岡パルコが目標を上回る130億円の売上高を達成するなど業績に寄与した。