消費者物価、0.8%上昇=食料が6年ぶり伸び―3月
総務省が22日発表した3月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が100.9となり、前年同月比0.8%上昇した。上昇は7カ月連続。原油価格の高騰や円安を背景にエネルギーが大幅に上昇し、食料も2015年12月以来、6年3カ月ぶりの高い伸びとなった。
エネルギー全体は20.8%上昇で、前月に続き1981年1月以来となる高い伸び。内訳はそれぞれ、電気代が21.6%、都市ガス代は25.3%、ガソリンは19.4%、灯油も30.6%上昇した。
生鮮食品を除く食料は2.0%上昇。円安の影響で輸入品の牛肉やインスタントコーヒーなどが伸びたほか、世界的な穀物価格上昇を受け食用油なども大幅に上昇した。
一方、昨年4月から始まった携帯大手各社による格安料金プランの影響で携帯電話の通信料が52.7%下落し、指数全体を押し下げた。総務省は、こうした効果が剥落することから「次回公表の4月の指数は大きく上がるだろう」(統計局)との見方を示した。
生鮮食品を含む全体の総合指数は1.2%上昇。生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は0.7%下落した。
同時に発表された21年度の生鮮食品を除く総合指数は99.9で、前年度比0.1%上昇。2年ぶりのプラスだった。