総務省が11日発表した1月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は28万7801円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比6.9%増加した。プラスは6カ月ぶり。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令された前年に比べ、交通や外食などが伸びた。
消費支出の内訳は、交通・通信が32.2%増。携帯電話機のほか、外出機会の増加でガソリンなどの自動車関係費が大幅なプラスだった。外食は29.0%増。被服・履物も5.9%増だった。
一方、光熱・水道は3.4%減。巣ごもりが減り、電気代や灯油がマイナスとなった。食料関係はマグロ、ブリ、タマネギ、トマトなどが減少した。
同省は「外出機会が増えて(全体の)数字は伸びているが、コロナ感染拡大前ほどでない」と指摘した。コロナ禍前の19年同月比ではパック旅行費や飲酒代が7割減、鉄道運賃も4割減で、サービスや交通関連の落ち込みが続いている。