米クローガー、20年度は23.5%の営業増益、既存店売上高は14.1%増
米スーパーマーケット最大手のクローガーが発表した2020年度(21年1月期)の業績は、売上高が前期比8.3%増の1324億ドル(約14兆3600億円)、営業利益が23.5%増の27億ドル、純利益が55.8%増の25億ドルだった。
新型コロナウイルスの感染拡大でデジタル(Eコマース)売上高が116%増加、これが店舗の客数や客単価を押し上げ、既存店売上高は14.1%増となった。
第4四半期(20年11〜21年1月)で見ると、既存店売上高は10.6%増、デジタル売上高が118%増だった。全米食品商業労働組合(UFCW)の年金基金に9億8900万ドルを拠出したことから、第4四半期の営業損益は1億5800万ドルの赤字だった。
同社はUFCWへの拠出金を含めて、新型コロナ感染対策(従業員への特別手当を含む)として通期で25億ドルを投資した。
クローガーが英ネットスーパーのオカドとの提携に基づいて全米各地で開発中のEコマース専用大型自動倉庫は、オハイオ州で先ごろ試験稼働を始めた。4月から本格稼働を始める予定で、これによりEコマースのコスト効率が改善することが見込まれる。
21年度の業績については、20年度が大きく伸びた反動などで、既存店売上高は3.0〜5.0%のマイナスを見込む。一方で、新型コロナ関連の支出が減ることから、営業利益は33億〜35億ドルを予想する。