米NYタイムズ、昨年のデジタル読者は過去最大の増加
[4日 ロイター] – 米新聞大手ニューヨーク・タイムズは4日、2020年末時点で電子版と紙媒体を含む有料読者数が750万人と、前年末の525万人から急増したと明らかにした。特に電子版を含むデジタル関連は230万人の純増と、過去最大の伸びを記録した。
接戦となった11月の米大統領選や全米各地での大規模な抗議活動、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)など年間を通して注目ニュースが相次ぎ、読者の増加につながった。トランプ前大統領の任期中は一貫して読者数が増えた。
メレディス・コピット・レビアン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、米選挙があった週の世界の読者数は2億7300万人と、これまでの週間記録の約2倍に膨れたと明らかにした。「2020年は読者の純増数という意味で異例の年だと考えている」と続けた。
同社は電子版の記事拡充だけでなくポッドキャスト、クロスワードや料理レシピのアプリなどの提供でデジタル関連事業を拡大してきた。
一方、第4・四半期の広告収入は18.7%減の1億3927万ドルとなった。新型コロナ流行の影響で紙媒体の広告収入が激減した。
総売上高は微増し5億0936万ドル。リフィニティブ/IBESのまとめたアナリスト予想の4億9830万ドルを上回った。
特別項目を除く1株利益は0.40ドルで、アナリスト予想の0.35ドルを上回った。