〔海外決算〕米ウォルマート、5~7月期は増収増益=1株利益予想下回る

時事通信社

ウォルマート

 【ニューヨーク時事】小売り世界最大手の米ウォルマートが21日発表した2025年5~7月期(第2四半期)決算は前年同期比で4.8%の増収、56.1%の増益となった。純利益の増加は主に保有株などの価値の変動が原因。売上高は市場予想を上回ったが、調整後の1株当たり利益は届かなかった。

 既存店売上高は、主力の米国ウォルマート事業(燃料除く)は4.6%増。食料品や健康関連商品が好調で、来店客は1.5%増、平均購入額は3.1%増と堅調だった。

 経済の先行き不透明感を背景に米消費者の慎重姿勢が強まる中、ウォルマートは高所得者に顧客基盤を広げている。米国市場で「高所得世帯を中心にさまざまな所得階層でシェアを拡大した」と説明した。

 オンライン販売に関しては、世界全体で25%増と高い伸びを示した。これは、購入した商品の店舗での受け取りや宅配が含まれる。

 底堅い販売を踏まえ、26年1月期通期の業績見通しについて、売上高(為替変動の影響除く)を「前期比3.75~4.75%増」と、従来の「3.0~4.0%増」から引き上げた。調整後1株当たり利益も「2.52~2.62ドル」と、従来の「2.50~2.60ドル」から上方修正した。

 ウォルマートは米国で販売する商品の約3分の1を国外から輸入している。マクミロン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、関税コストについて「週を追うごとに上昇している」と指摘し、コスト増加は「第3、第4四半期も続くだろう」と述べた。ただ、価格は「より低いまま、より長く維持する」と強調した。  

◇ウォルマート(WMT)決算の概要
     2025年5~7月期      前年同期
売上高     177,402   169,335
純利益       7,026     4,501
1株利益       0.68      0.67

(注)売上高と純利益の単位は100万ドル、1株利益は調整後、ドル

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