米ベストバイ、EC売上高好調で既存店売上高は6年連続のプラスに
米家電専門店大手のベストバイが発表した2020年1月期の既存店売上高は前期比2.1%増と6年連続で前年実績を上回った。第4四半期となる19年11月〜20年1月期が前年同期比3.2%増と好調で、既存店売上高は12四半期連続のプラスとなった。
同社は販売不振店舗の閉鎖を進める一方、EC(インターネット通販)事業を強化している。第4四半期でみると、同社のEC利用者のうち42%が購入した商品をベストバイの店頭で受け取っており、こうしたBOPIS(バイ・オンライン・ピックアップ・イン・ストア)の利用者が既存店売上高を押し上げている。
同社の20年1月期の売上高は、前期比1.8%増の436億ドル(約4兆8000億円)、営業利益は5.7%増の20億ドル、純利益は5.3%増の15億ドルだった。第4四半期の国内売上高138億5000万ドル(前年同期比2.6%増)のうち、EC売上高は18.7%増の35億2000万ドルと25.4%を占めた。EC売上高の構成比は前年同期に比べて3.5ポイント上昇した。第4四半期はヘッドホンやパソコン、スマートフォン、タブレットなどの販売が好調だった。
同社の国内店舗数は20年1月期末で1009店舗(このほかカナダとメキシコで222店舗)と、前期末に比べて17店舗の純減となった。ピーク時に1500店舗を超えていた国内店舗数は、7年連続での減少となったが、EC事業へのシフトで収益は拡大基調を維持している。
21年1月期については、売上高が433億〜443億ドル、既存店売上高は前期比横ばいから2.0%増を見込んでいる。売上高予想には新型コロナウイルスの影響も織り込んだという。