配送コスト「仕組み説明を」=「送料無料」表示で事業者に―消費者庁

時事通信社
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(i-stock/Tevarak)

 インターネット通販サイトなどで普及する「送料無料」表示について、消費者庁は19日、販売事業者側に、運送料の負担者を記すなど、配送コストが分かる表示に見直すよう求めた。法規制は見送り、自主的な取り組みを促す。働き方改革でトラック運転手不足が懸念される物流の「2024年問題」対策の一環として行う。

 送料無料表示を巡っては、過剰な注文や安易な再配達を増やし、運送業界の負担増につながっているとの指摘があり、消費者庁が法規制を含め対応を検討していた。

 消費者庁は同日、ネット通販事業者らが加盟する団体に向け、送料無料表示をする際はホームページ上などで、「送料当社負担」などと明記したり、運送業者に適正な運賃を支払っていることを説明したりするよう要請した。事業者に自主的な取り組みを求めるもので、応じなくとも罰則などはない。 

 同庁が9回行った意見交換会では、運送業界側が、無料表示によって配送自体が無料であるかのように消費者が誤解し「業界の地位が著しく低下している」と強調。配送コストが見える表現にするよう訴えた。一方、通販側は「消費者に誤解はない」「合理的根拠が示されないと納得できない」などと反論し、無料表示の取りやめや規制に否定的だった。

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