いなげや、役員報酬を10〜30%減額、不正取引の経営責任を明確化
食品スーパーのいなげやは5月7日、2月に公表した不正取引の経営責任として役員報酬を減額すると発表した。
同社では2015年4月から18年11月にかけて、商品仕入部門の社員3人に在庫金額のかさ上げや計上時期の変更など社内規則に違反する行為があったと公表、特別調査委員会を設置して事実関係を精査していた。
その結果、一部の部門で正常の単価より高値で仕入れた上で、仕入先から期をまたいで金銭を還流させたり、仕入先に預託した金銭の一部を不正に流用したりするなどの取引があったことが分かった。
対象の3人を監督する立場にあった木村博尚専務取締役営業統括は2月11日に役職を解職され、同日付けで取締役を辞任した。他の取締役についても経営責任を明確にするために、成瀬直人社長が役員報酬の30%、常務取締役1人が20%、取締役1人が10%を3カ月間減額する。
同社では再発防止のために、リベートや予算制度、人事表のあり方などを再検討するとしている。
業績に与える影響は軽微だとして、過年度の決算数値は訂正しない。