週刊コンビニエンスストアニュース CVSでも需要高まる「できたて・つくりたて」
ファミリーマートのPB商品「ファミマル」が、全店・既存店とも11カ月連続で日商前年実績を超えた。一方、ローソンの「まちかど厨房」カテゴリーは、直近1年間(2021年10月~2022年9月)、対前年比約3割増で売上を伸ばしている。ミニストップも店内調理商品の展開に力を入れていくことを発表した。コンビニエンスストアでも「つくり立て」のニーズが高まってきているようだ(10月18日~24日のニュースをまとめました)。
コンビニ大手3社
<共同物流の実証実験>距離・時間とCO2削減で効果を確認
流通経済研究所は10月17日、今年2月に実施した大手3社の北海道での共同物流の実証実験の結果を発表した。実験では、セブン-イレブン・ジャパンとファミリーマート、セブン-イレブン・ジャパンとローソンの組み合わせで、札幌近郊の基幹センターから函館のサテライトセンターまでの“横持ち配送”をした。幹線共同化効果は1便あたり、台数が通常配送時に比べ1台減、距離が同275km減(同48%減)、CO2排出量は同176㎏減(同45%減)、時間が同2.5時間減(同23%減)となったことが確認された。
セブン-イレブン・ジャパン
ドローンの夜間飛行・配送の実証を実施
セブン-イレブン・ジャパンは、10月19日から23日まで日没後の夜間飛行・配送を含めたドローン配送サービスの実証をANAホールディングス、福岡県福岡市の「実証実験フルサポート事業」と連携して福岡市で行った。
「7NOW」で注文を受けた商品を、「福岡横浜2丁目店」から能古島島内に設置した5地点の配送先まで届けるもので、日中から日没後の夜間まで行う。配送先を住宅地近くにも設定し、受け取りの利便性を図るとともに、「配達料」や「土日配送」についても実証の対象にした。2025年度に店舗から離島の顧客に配送サービスを展開することを目指す。
四国エリアでもペットボトル回収機の設置を開始
10月20日からは、日本財団ととともに、資源の有効活用と海洋プラスチックごみ対策を目的としたペットボトル回収事業を、順次開始していく。実施にあたっては、香川県高松市内の40店舗に回収機を新たに設置。“ボトルtoボトル”によるプラスチックのリサイクルと海洋ごみ対策を促進する。
ファミリーマート
有名店10店舗が監修した至極のラーメン10種類
ファミリーマートは10月18日に、ラーメンデータバンク(東京都目黒区)とコラボし、全国の有名ラーメン店10店舗が監修したラーメン10種類を「ファミマルKITCHEN」シリーズとして発売した
- <北海道/東北地方>「にとりのけやき監修 味噌ラーメン」(税込618円)
- <北海道/東北地方>「中華そば処 琴平荘監修 中華そば」(618円)
- <関東/東海地方>「三ん寅監修 味噌ラーメン」(618円)
- <関東/東海地方>「ラーメン屋トイ・ボックス監修 醤油ラーメン」(618円)
- <中部/北陸地方>「らぁ麺飛鶏監修 鶏白湯ラーメン」(618円)
- <中部/北陸地方>「麺屋大河監修 味噌ラーメン」(618円)
- <関西/中国/四国地方>「井出商店監修 中華そば」(598円)
- <関西/中国/四国地方>「中華そば陽気監修 醤油豚骨中華そば」(598円)
- <九州地方(沖縄除く)>「ぎょらん亭監修 とんこつラーメン」(598円)
- <沖縄県>「通堂監修 辛みそ通堂ラーメン」(600円)
「ブレンドコーヒー」リニューアルで高評価
また、10月18日、世界NO.1バリスタの粕谷哲氏と共同開発し、2020年7月以降で累計販売数7億杯を突破した「FAMIMA CAFÉ」の主力商品「ブランドコーヒー」をリニューアルし、全国(沖縄県除く)で発売した。
リニューアルでは、「甘味焙煎」による豆本来の甘い香りやケニア豆の華やかな風味を維持しながら、ブラジル豆をより深煎りすることで、さらにコクを引き立たせた。発売に先駆けて行われた試飲とアンケートでは、コーヒー通の約9割が「価格以上の味わいである」と回答。「ブレンドS」は税込110円、Mサイズ180円、Lサイズ210円。
フードドライブ活動で「環境事務次官賞」を受賞
10月18日には、全国で1900店舗が実施している「ファミマフードドライブ」が、「環境事務次官賞」を受賞したことを発表。環境省と消費者庁が、食品ロス削減を広く国民運動として展開することを目的に主催し、食品ロスの削減に効果的かつ波及効果が期待できる優良な取り組みを表彰する「令和4年度食品ロス削減推進表彰」における受賞だ。
PB「ファミマル」が日商前年比11カ月連続100%超え
10月19日、プライベートブランド「ファミマル」が、最新の9月度も日商前年比で100%を超え、デビュー以来11カ月連続で100%超えを達成した。また、既存店売上でも11カ月連続100%超えとなった。
ローソン
<茨城県>県初の「LAWSONマチの本屋さん」
ローソンは、10月21日、「ローソン日立駅前店」(茨城県日立市)を「LAWSONマチの本屋さん」としてリニューアルオープン。埼玉県狭山市(2021年6月オープン)、愛知県碧南市(2022年8月)、島根県江津市(同10月)の店舗に続いて4店舗目のオープンとなる。書店併設型店舗としては、書店とのコラボ店舗を含めて24店舗目だ。
「LAWSONマチの本屋さん」は、日本出版販売とローソンが日本出版販売と連携して展開している。通常のCVSの品揃えに加え、約6000タイトルの本・雑誌を取り扱っているのが特徴だ。
「まちかど厨房」の総菜販売を全国で開始
10月25日からは、全国の「まちかど厨房」展開店舗(約9000店)で、新たな総菜の販売を開始する。
今回発売する商品は、フライヤーで揚げたあとにカットした「チーズ大葉チキンカツ」(税込397円)と「三元豚の厚切りロースカツ」(430円)、タルタルソースを合わせた「桜島どりタルタルソース」(397円)、食材を混ぜ合わせた「肉野菜(にんにく醤油)」(365円)、「豚と野菜のオイスターソース」(430円)の5品。今年3月から4月にかけて、静岡県内の52店舗で実験販売を行い、好評だったことから全国展開に踏み切った。
ミニストップ
スナック菓子2品を復活発売
ミニストップは、10月18日にオリジナルスナック菓子の新商品「台湾唐揚げ風味スナック」(税抜128円)、同25日に「カルビー名物 お好み焼きチップス」(148円)をそれぞれ発売。スナックは今年2月に発売して好評だったこと、また、チップスは「もう一度食べたい懐かしいカルビー名物」の声を受けて復活発売した。
大学と共同開発した「アジアン弁当」
10月25日からは、神田外語大学と共同で開発したコラボ商品「アジアン弁当ナシゴレン風プレート」と「アジアン弁当カオマンガイ風プレート」(いずれも税抜498円)を、千葉県、東京都、茨城県の店舗で発売する。
国際コミュニケーション学科の鶴岡ゼミの学生がメニューを提案し、ミニストップとともに開発。「コロナ禍でなかなか海外に行けないなか少しでも海外気分を味わえるように」とアジア諸国の料理で弁当を商品化した。
トリュフオイルを使用したチーズチキン&チップス
また、10月21日、「トリュフ香るチーズチキン&チップス」(税抜241円)を発売。トリュフオイルを使用したチーズソース入りチキンナゲットと、エックスフライドポテトを組み合わせた。
ポプラ
40周年を迎える看板商品の「ポプ弁」
ポプラは10月25日から、看板商品の「ポプラのお弁当(ポプ弁)」が2023年に40周年を迎えることを記念し、「ご愛顧感謝のお弁当 壱(ポプ弁)」(税込646円)を発売する。
とんかつ、ハンバーグ、唐揚げ、牛カルビ、ウインナーなど人気の肉系のおかずをたっぷり詰め込み、ボリューム満点に仕上げた。ポプラグループおよびローソンポプラ(いずれも関東を除く)で販売する。
セコマ
「北海道かぼちゃフェア」で消費を拡大
セコマは10月17日から「北海道かぼちゃフェア」を開催する。北海道かぼちゃを使用した商品全13アイテムを取り揃え、地産地消による地域経済の活性化を推進する。規格外品のかぼちゃも有効活用して食品ロスを削減することも目的の1つとした。