【仏カルフール】 15年度の営業利益は2.4%増、3期連続の増益

2016/03/14 00:00
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 ヨーロッパ最大手の小売業、カルフールの2015年12月期の業績は、売上高が前期比3.0%増の769億ユーロ(約10兆1500億円、1ユーロ=132円換算)、営業利益(継続事業ベース)は2.4%増の24億ユーロ(約3170億円)と増収増益だった。

 

 本国フランスを除く欧州事業と南米事業が成長を牽引する一方、中国が中心のアジア事業が足を引っ張った。スペインとイタリアの復調でフランスを除く欧州事業の営業利益は33.4%増と大きく伸びた。南米事業もブラジルとアルゼンチンの好調で6.9%の増益、為替変動の影響を除けば23.5%の増益だった。アジア事業の営業利益は87.0%減で、中国は営業赤字となった模様。中国では消費減退の影響を受けており、業績回復には時間がかかりそうだ。

 

 売上高の半分近くを占める本国フランスは、6.4%の営業減益だったが、2014年12月に買い戻したディスカウントストア、DIAのフランス事業の統合コストの影響が大きく、そうした影響を除くと1.8%の増益だった。

 

 2012年にカルフールのCEO(最高経営責任者)に就任したジョルジュ・プラサ氏は海外事業を縮小する一方、本国フランスでは既存店改装投資の拡大、EDLP(常時低価格)政策の推進、店長への権限委譲によるローカル対応の強化などにより、業績を回復軌道に乗せた。

 

 現在は、主力のハイパーマーケット業態への依存を減らすためにコンビニエンスストアの出店を強化、同時にEコマースへの投資を拡大している。

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