消費者調査で判明トライアルユーザーの本音 意外な併用先はあの高質スーパー?

調査・解説:辻本 崇(mitoriz-dmb本部)
山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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トライアル大

商品、店舗ともに大きな進化の過程にあるトライアル。実際に、それらの取り組みは消費者にどう映っているのだろうか。レシートデータや利用者アンケートの収集・分析を手掛けるmitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長)の協力のもと、トライアルユーザーの本音をあぶりだしてみた。

一部のユーザーは「ハローデイ」と併用

 mitorizは、全国約20万人の消費者モニターからレシートとアンケート回答を収集した購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。

 本特集に際して、2022年6月17~27日、トライアルの本拠地・福岡県に在住するPOBの会員687人を対象にインターネットアンケートを実施した。年代別では50代が37.3%で最も多く、40代(26.2%)、60代以上(19.8%)、30代以下(16.7%)の順で構成されている。回答者の53.3%は女性であった。

トライアル
2022年6月17~27日、トライアルの本拠地・福岡県に在住するPOBの会員687人を対象にインターネットアンケートを実施した

 まず、メーンで利用しているチェーンをたずねたところ、最も多かったのは「イオン(イオン九州)」で151人、それに「ルミエール」(87人)、「トライアル」(58人)の順となっている。メーン利用しているチェーンの利用頻度を比較すると、イオン九州で「週3回以上」が約半数を占める一方、トライアルでは「週1~2回」の割合が約7割に上った。トライアルではまとめ買いをする利用者が多いようだ(図表❶)。

図表❶メーン利用しているチェーンの利用頻度

 ちなみに、トライアルのメーン利用者が併用するチェーン(図表❷)はイオン九州(51.7%)が最も多く、ルミエール(43.1%)、ハローデイ(34.5%)がこれに次ぐ。九州ではやや価格帯の高いハローデイとの併用が一定数見られるのは興味深い点である。

図表❷メーン利用チェーンと併用するチェーン

「安さ」「品揃え」「ポイント」に高評価

 次に、メーンで利用しているチェーンが競合チェーンよりも優れている点をたずねた(図表❸)。トライアルのメーン利用者では

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記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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