行列が絶えない名店・大塚「ぼんご」が認めた味と技術、「おにぎりこんが」の強さとは?

小内 三奈
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商品力よりも人を惹きつけるのは、「人の温かさ」や「人との触れ合い」

おにぎりこんが 羽田空港店
「おにぎりこんが 羽田空港店」は羽田空港第3ターミナルのレストランエリア「江戸小路」内にあり、インバウンドの利用客も多い

 大塚ぼんごで修行した合田氏は、「長きにわたってぼんごが人気を集めているのは、おにぎりそのもののクオリティが高いのはもちろんだが、それ以上に、お客さんは人とのつながりを感じられるお店であるところに魅力を感じているからだ」と話す。

 「美味しいのは当たり前、お客さまは“美味しいと思える環境”を求めて来てくれているんだよ、と女将から教えられた」

 合田氏は、「こんが」独自の店舗展開を進めつつも、ぼんごの魅力はしっかりと引き継ぐ。

 おにぎりのおいしさを追求する一方で、人との触れ合い、人の温かさを感じてもらうことを目指し、こんがのビジョンを共有するための「8つの約束」から始まり、徹底した社員教育に取り組む。

 「おにぎりを通じてお客さまと言葉を交わしてコミュニケーションすることで、人と触れ合う温かみを感じてもらいたい。店舗ごとに来店客の属性が違うので、お客さまに合った最初の一言をルール化し、必ずそのフレーズで話しかけることを徹底している。決まったフレーズがあることで、アルバイトでも躊躇せずに話しかけることができる」

2024年度中に国内10店舗へ拡大、おにぎり文化をアメリカにも伝えたい

 「2024年度中に、現在の3店舗から10店舗に増やし、アメリカへの出店も検討している」と語る合田氏。

 「東京だけでなく、関西にも進出したい。海外進出の1号店にアメリカを考えているのは、最も市場規模が大きいところで勝負してみたいという想いがあるから。より大きな市場に挑戦し、おにぎりの魅力を世界に広げ、おにぎりを食べて笑顔になる人を一人でも増やしていきたい」。

 おにぎり文化が世界中に広がることを期待して、「おにぎりこんが」の今後の動向に注目したい。

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