小売業IT&DXアンケート結果を発表!「情報セキュリティ強化」と「業務効率化」が加速する
II.今後1~2年で導入を検討しているシステム
フルセルフレジと、防止システムの導入進む
今後1~2年のITの新規導入、あるいはアップグレード・リプレースなどの関心事について質問したところ、店舗関連(図表❸-1)では3年連続で「フルセルフレジ」(60%)が1位となった。続いて「電子棚札」(56%)が2位、「POSシステム」(48%)、「万引き防止システム」(48%)が同率3位となった。
すでに定着していると言っても過言ではないフルセルフレジ・セミセルフレジだが、各社はさらにレジ業務の無人化を視野に入れた運用の最適化を模索していることが読み取れる。
また、万引き防止システムの導入の検討が15位から4位に浮上している点にも注目したい。フルセルフレジやセミセルフレジ周りには通常、従業員が配置されているが、顧客対応などを理由に目を離したすきに万引きが起きやすい。本設問を通じて、効率化や省人化の進展に伴うリスクに対応する必要性がより明確になった。
マーチャンダイジング・販促関連(図表❸-2)では「顧客情報/販売情報分析・活用システム」(62.5%)がほかの項目を引き離し、4年連続の1位となった。
2位には前回3位であった「品揃え計画・商品計画システム」(45.8%)、続いて「スペース(棚割)最適化システム」(37.5%)と「価格(マークダウン)最適化システム」(37.5%)が3位となった。
このように、情報の分析と活用が引き続きトップになっていることから自社の顧客データをいかに活用していくかが今後の課題となっていることが窺える。
基幹システムやサプライチェーン関連(図表❸-3)では「自動補充発注システム」(60%)が3年連続の1位となった。続いて「商品マスタデータ管理システム」(56%)が2位となり、「リアルタイム在庫管理システム」(48%)が3位となった。
近年、大手小売企業を中心に、商品の品質管理を維持しながら運用コストの削減を図るため、AIを活用した自動補充発注システムの導入が進んでいる。今後、こうした取り組みはさらに加速すると考えられる。
その他(図表❸-4)については、2年連続で「情報セキュリティ対応」(72%)が1位となった。続いて「店舗・本部間の情報共有システム」(44%)が2位、前回6位だった「人事システム/eラーニングシステム」(36%)が3位となった。
店舗内外においてDXを推進しているからこそ、情報セキュリティの保護を重要視していることがわかる。




![図表❸-1 今後1~2年のITの新規導入あるいはアップグレード・リプレースなどで関心のあるもの[店舗関連]](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2025/06/dcs250515_018_003.jpg)
![図表❸-2 [マーチャンダイジング/販促関連]](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2025/06/dcs250515_018_004.jpg)
![図表❸-3 [基幹/サプライチェーン関連]](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2025/06/dcs250515_018_005.jpg)
![図表❸-4 [その他]](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2025/06/dcs250515_018_006.jpg)


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