ファミマ、好調リテールメディアのさらなる拡大に向け新サービスを開始!
アプリ内に「メーカー専用」ページ
リテールメディア事業を加速させるため、ファミリーマートは7月、新たな施策を発表した。その1つが、ファミペイの中に立ち上げる「ファン育成ミニアプリ」だ。メーカーにファミペイのサービスや機能を開放し、ファミペイ上のミニアプリ(アプリ上で動作するアプリ)で各メーカーが自由に専用ページで個別に広告やゲーム、情報発信ができるようにする。クイズやアンケートなどを通じて顧客理解を深めるほか、利用頻度が高い顧客には優良会員特典など特別なプログラムも用意。ミニアプリ内で配信する広告などの内容はメーカー側が作成する。アプリを通じてファミリーマートでの買物を楽しんでもらったり、顧客のニーズに沿ったクーポンを配信することで来店増加につなげ、ブランドファン、ひいてはファミリーマートのファンを育成したい考えだ。
また、これまではアプリの利用者に大まかなセグメント単位でクーポン配信などを行っていたが、メーカーには顧客の購買行動などを反映したより細かいセグメントで情報配信をしたいというニーズがある。それを可能にするため、専用ページを使って購買データの分析や販促効果の検証などを行い、メーカー側とデータの連携なども進める予定だ。ファミマはこの取り組みを、ブランドファンを育成する「デジタルパートナーシッププログラム」と位置づけ、パートナーとしてすでに日本コカ・コーラ(東京都/ムラット・オズゲル社長)やサントリー(東京都/新浪剛史社長)など3社の参加が決定しているという。8月6日には、ファミペイ上に日本コカ・コーラのページが立ち上がった。
ファミリーマートでデジタル事業本部デジタル事業部長を務める国立冬樹氏は「小売業界では日本初の取り組みになると考えている。われわれもメーカー側と一体になってより顧客を知り、便利で楽しいお得な買物をしていただけるように、デジタルを活用しながらリアル店舗もアップデートしていきたい」と語った。
そのほか、ファミペイアプリでは7月から新サービスとして「ファミマメンバーズプログラム」が始まっている。来店回数・購入金額に応じて4段階の会員ランクに振り分けられ、会員ランクごとに特典が付与される仕組みだ。7月2日のプログラム開始後、新規のアプリ会員はこれまでの5倍超の速さで増加しているという。
今後はアプリと実店舗を連動させる取り組みも行う。約1万4800店に設置するビーコンを使い、ファミペイのユーザーが来店するとクーポンや広告をプッシュ通知する。