小売ビジネスを進化させるDX3つのタイプと先進事例とは
小売業における3つのDX
DXという言葉が一般化して久しい。他方、DXというワードが一般化しさまざまな文脈で使われるようになったことで、いわゆるバズワード化している側面もある。本来のDXとは、「進化し続けるテクノロジーを取り入れ、人々の生活や顧客体験をよりよいものへと変革すること」や「デジタル技術を活用し、既存の価値観や仕組みを根底から覆すような革新的なイノベーションを起こすこと」という、企業の本質的な変革を意味する言葉だ。一方、デジタルを活用した単なる業務効率化やコスト削減は、欧米ではDX ではなくデジタライゼーション(Digitalization)と呼ばれ区別されている。日本では、単なるデジタライゼーションも含めすべてDXという言葉に包含されてしまっているきらいがある。
それでは、小売業におけるDXとは何か、あらためて考えてみよう。上述した定義に沿えば、昨今話題の無人レジ、ロボットの活用、物流倉庫の自動化といったデジタル化は、デジタライゼーションの範疇である。どれも既存の業務プロセスの効率化や高度化をもたらすものであり、ビジネスモデルそのものにイノベーションを起こすものではない。DXと呼ぶためには、もう一段上のビジネスモデル変革や顧客体験の刷新につながるものでなくてはならない。
その中で昨今注目すべき小売業のDXには、大きく3つのタイプがある。①OMO(オンラインとオフラインの融合)など顧客接点・顧客体験の進化を促すDX、②
続きを読むには…
この記事は DCSオンライン会員(無料)、DCSオンライン+会員限定です。
会員登録後読むことができます。
DCSオンライン会員、DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。
DX白書2022 の新着記事
-
2022/03/11
小売業DXの今とこれからがわかる!IT活用&DXアンケート2022結果発表! -
2022/03/10
後発のコストコがEC売上を一気に伸ばせる理由と戦略とは -
2022/03/09
無人自動配送にドローン… ウォルマートの次世代配送の注目すべき課題とは -
2022/03/08
DX投資がひと段落の米小売 NRF2022で話された「次のステップ」とは? -
2022/03/04
お客も、オーナーも幸せにするDX ローソンが取り組むAIによる個店最適化とは? -
2022/03/03
AI需要予測にネットスーパーシステム… 内製化で進むアクシアルのDX戦略
この特集の一覧はこちら [8記事]
関連記事ランキング
- 2022-06-03パナソニック 「カスタマーエクスペリエンスセンター」で店舗・物流の課題解決を提案
- 2019-03-29ライフログ×企業蓄積のデータ分析で企業の支援強化=アビームコンサルティング
- 2019-05-13アルバイト管理プラットフォーム「CAST」、HR Techの提供開始 hachidori
- 2022-03-04お客も、オーナーも幸せにするDX ローソンが取り組むAIによる個店最適化とは?
関連キーワードの記事を探す
「感性」領域に踏み込むAIが小売を変える!CEATEC 2023に見るデジタルの未来とは
イオン九州、全340店舗を「店番長」でDX、実行力と生産性を向上
パナソニック 「カスタマーエクスペリエンスセンター」で店舗・物流の課題解決を提案
パナソニック 流通店舗のバックオフィスの改革に向けて「CYTIS Shift for Retail」の提供を開始 イオンリテール62店舗に「AIワーク」を導入