まさに怒涛の出店!最新店「ロピア千城台店」の売場を解説

矢野清嗣
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旬の果実を充実させた青果売場

 ここからは主要部門の売場を見ていこう。 

 導入部となる青果売場では、入口すぐの場所に20尺の催事コーナーを展開し、調査日は桃やスイカ、メロンといった旬の果実を販売。桃は「浅間白桃」「桃姫」などの2個パックを599円~999円の価格帯で販売。スイカも山形県産「L玉」(1980円)、「松本ハイランドスイカ」(999円)など豊富なラインアップを展開する。入口最前面の平台ではブドウやキウイ、バナナといった売れ筋のフルーツを並べている。

 野菜コーナーでは、壁面に「八百物屋あづま」を記したサインを大きく掲げ、青果専門店の売場を演出している。入口から見て右側壁面にレタスやほうれん草、白菜、しいたけ、もやしなどの売れ筋商品を配置。左側ではトマト、キューリ、ピーマン、大根、キャベツを並べている。左側壁面の5尺冷蔵ケースでは、地場商品である「吉野商店の漬物」13品目を導入し、売場にアクセントを付けている。販促では、果実1品目、野菜2品目ほどを目玉商品として打ち出しており、調査日は「トマト1パック」「キューリ1袋」(各299円)で提供していた。

総菜は効率重視の対応?

 ロピアの総菜売場は、青果と鮮魚に挟まれていることが多いが、千城台店では青果と精肉のあいだに配置する。売場は主通路の両サイド壁面と平台3台で展開しており、壁面では16尺の売場にサラダ、デザート、中華総菜を並べている。サラダは外部の外注商品だが、「ローストビーフサラダ」(大サイズ598円、中サイズ298円)はグループ企業の利恵産業の商品を販売。デザートも、ロピアオリジナルの「タピオカドリンクミルクティー」(200円)をはじめ、利恵産業が製造する「ぷるぷるミルクゼリー」「チョコレートタルト」など独自性溢れる商品を豊富に揃える。

タピオカミルクティーなど独自性あふれるデザート商品を充実させている

 平台では、ロピアオリジナル商品の「肉団子」「キャベツメンチ」「チキンカツ」のほか、「ロースカツ」「コロッケ」などを多段の什器を使って立体的に配置。「弁当」「丼」「パスタ」は店内加工の商品と利恵産業製造の商品をうまく組み合わせている。入口から見て奥側の平台は中原産業が製造する「上海厨房」が提供する中華総菜・弁当のコーナーとなっていて、「弁当」「丼」「焼そば」「おかず」など多様な商品を販売。

外部の専門店の商品を導入し、品揃えの幅を広げている

 以前のロピアでは、298円前後の店内加工の弁当を強く訴求していたが、最近はそうした商品も売れ筋に品揃えを絞り、効率を重視するようになっているようだ。人手の問題を考えると、懸命な策であるのかもしれない。

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