ロピア海外1号店「LaLaport台中店」レポート、 日本の食文化の発信で海外市場開拓へ
11品の肉料理コースを
約4600円で提供
夜は満席状態!
前述した飲食業態については、「肉処 肉源」「日本橋 魚萬」はそれぞれ10人ほどが座れるカウンター席を設置。来店客の目の前で調理し食事を提供する。
19時頃に店を覗くと、とくに「肉処 肉源」は満席状態。取材時は旧正月明けだったため「CHINESE NEW YEAR」と銘打った肉料理のコースを約4600円で提供していた。先付や前菜から刺し身、焼き物3種、デザートなど11品が楽しめるもので、豪華な内容からお得感のある価格設定だ。まずは、日本産の肉の魅力を知ってもらうねらいがあると考えられる。
完全予約制の「肉割烹 黒泉」については、食品スーパーの出入口の横と、酒類売場の2カ所にひっそりと入口を設置。中に入ると上質で特別感のある食事空間が現れる。
ランチは約1万6450円、ディナーは2万3500円(いずれも+10%のサービス料除く)のコースのみを提供。前出の松戸の店でも総料理長を務めた泉弘樹氏が、台湾と日本の食材を組み合わせた料理を提供している。徐々に認知度も高まっているようで、とくに旧正月期間には予約が多く入っていたという。
和牛と日本の食文化を
発信し海外で成長する
ロピアは19年に、グループの新会社eatopia(イートピア:神奈川県)を立ちあげ、外食事業に参入。日本国内で、前出の「黒泉」のほか、東京・銀座の高級焼き肉店「銀座山科」、東京・小石川のミシュラン1つ星獲得のステーキハウス「小石川中勢以」など、さまざまな肉の飲食業態を手掛けてきた。
この背景には、強みとする精肉を生かして、日本の和牛さらには日本の食文化の発信することで、海外で成長するという同社の戦略がある。
LaLaport台中店での試みは、これまで準備を重ねてきた取り組みの集大成かつ大きな最初の一歩であり、飲食業態も絡めて今後ロピアが海外でどのような成長を描いていくのかにも、注目が集まる。