”海なし県”で魅せる!オークワ多治見店の地域最強鮮魚売場の実力をレポート
和歌山県に本部を置き、食品スーパー・スーパーセンター(SuC)160店舗を展開するオークワ(神吉康成社長)は2月22日、岐阜県多治見市にSuC業態の最新店「スーパーセンターオークワ多治見店」(以下、多治見店)を開業した。
鮮魚専門店に負けない品揃え!
岐阜県内15店舗目、全体では160店舗目の出店となった多治見店。岐阜県といえば、周囲を長野県、愛知県、滋賀県、福井県、石川県、富山県に囲まれた、“海なし県”である。一見、魚食文化が浸透していないように思えるかもしれないが、岐阜県内にあるオークワの既存店舗において、お客からの支持がとくに高いのが鮮魚売場だという。
「海なし県とあってか、おいしい魚を求めるお客さまが多い。そのため、多治見店においても、鮮魚売場は地域の鮮魚専門店に負けない品揃えとしている」(小松和昭店長)。
本体価格“1000円”のまぐろ尽くしにぎり
多治見店の鮮魚部門の売場面積は精肉売場とほぼ同じ約60坪。壁面をガラス張りのオープンキッチンとしており、従業員が絶えず刺し身や寿司などを調理している様子を見ることができる。調理の「ライブ感」を演出するのがねらいだ。
商品政策では、マグロの売り込みに力を入れる。「まぐろ尽くしにぎり」(10貫入、本体価格1000円)など、オークワのお膝元である和歌山県内で水揚げされたマグロを使用した、寿司や刺し身を品揃えする。鮮魚部門で製造する、いわゆる「鮮魚寿司」は近年スーパーマーケット各社が導入しており、珍しいものではなくなりつつあるが、オークワの取り扱い店舗では軒並み好評で、取材時も鮮魚寿司コーナーに人だかりができていた。
そのほか、壁面の平台では、千葉県産の金目鯛、三重県産の平目(養殖)、愛媛県産の真鯛などの丸物を販売。夕方~夜に向けて加工度を高めていくことで、当日売り切りをめざす。また、平台ではアイスランド産のししゃもの“詰め放題”販売(1袋本体価格500円)を実施。多彩な魚種を展開することで地域一番店であることをお客にアピールする構えだ。
漁獲高の減少などを背景に、スーパーマーケット業界では鮮魚売場縮小の動きが目立っており、小型店舗では丸物自体を扱わないというケースも見られる。競合他社が鮮魚の扱いを弱めていけばいくほど、圧倒的な売場面積、品揃えで展開するオークワの鮮魚売場が競争力を発揮することになりそうだ。
店舗概要
店名 スーパーセンターオークワ多治見店
開業日 2019年2月22日(金)
所在地 岐阜県多治見市幸町8-9
営業時間 9:00-23:00
直営売場面積 5724㎡(1732坪)
駐車台数 370台
年商予定 24億円
従業員数 105人(正社員17人、パート・アルバイト88人〈8時間換算〉)