サンエー
2023年度、堅調な個人消費を追い風に47%の営業増益
沖縄県小売最大手サンエーの2023年度(24年2月期)連結業績は、営業収益2275億円(前年度比6.6%増)、営業利益164億円(同47.1%増)、経常利益168億円(同46.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益106億円(同41.1%増)の増収増益だった。各段階利益は40%を超える伸びを示した。
県内の個人消費は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い行動制限が緩和されたことにより堅調に推移。入域観光客数は増加傾向で、国内観光客数はコロナ前を上回り過去最多となった。消費の活発化、観光客の増加、物価高による単価上昇などにより、県内主要小売企業の売上高は引き続き好調だ。サンエーでは、コロナ感染症による行動制限の緩和により既存店売上が好調に推移した。加えて22年度に開店した店舗の売上により、増収につながった。増収に伴い売上総利益が増加するとともに、粗利益率も改善し増益となった。
同社は、「人財力」「仕組み力」「商品力」の向上を図るとともに、引き続き企業理念の浸透、七大基本(クリンリネス、鮮度と味、品揃え、価格、陳列技術、サービス、正しい表示)の徹底、既存店の活性化・効率化に取り組んだ。商品面では、ワンランクアップ商品、沖縄県産品、プライベートブランド「くらしモア」「ローソンセレクト」の販売を強化した。コンビニエンスストアは、フランチャイズ店舗を6店舗開店、3店舗を閉店したが、既存店が好調に推移し、営業収益83億円(前年度比12.8%増)、セグメント利益14億円(同60.7%増)となった。今後の成長に向けては、「本社・食品加工センター」の新築移転計画を進めている。目的は今後の事業拡大を見据えたセンター機能の強化だ。これにより、顧客満足度を高める商品の提供に取り組むほか、社員の働きやすい環境を整備し生産性の向上を図る。24年度連結業績は、営業収益2361億円(23年度比3.8%増)、営業利益166億円(同1.3%増)、経常利益170億円(同0.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は111億円(同4.7%増)を見込んでいる。
代表取締役社長 : 新城 健太郎
売上高 | 売上高 総利益率 | 売上高 営業利益率 | 売上高 販管費率 | 売上高 経常利益率 | 売上高 当期純利益率 |
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227,581百万円 | 29.3% | 7.2% | 29.7% | 7.4% | 4.6% |
決算期:2024年2月 / 連結