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盆商戦を勝利に導く!25年夏、鮮魚部門の商品政策提案!

解説・文:堀内 幹夫(エバーフレッシュ研究所)
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いよいよ夏商戦が近づいてきた。今年は土用の丑が7月に2回あるほか、盆商戦の曜日回りもよく、大きな需要が期待できそうだ。

一方で依然として相場や漁獲量が不安定な魚種も多く、調達、商品開発、売場づくり、販促の各領域で緻密な対応が求められることになる。6~8月の販売施策の方向性を解説する。

市況分析&来夏の方向性

昨年の盆商戦は刺身・寿司が好調に推移

 まずは2024年夏の販売動向について振り返っておきたい。

 24年の「土用の丑」は7月24日(水)で、「土用入り」が7月19日(金)、「二の丑」が8月5日(月)であった。昨年は国産うなぎが高値継続、中国産も前年から1.5割高となり、厳しい相場環境下での商戦となった。

 その中で、うなぎを1人1尾ではなく、特大サイズ1尾を家族でシェアするといった購買パターンが23年に続き顕著となった。また、ハーフカット・1/3カット、スライスうなぎなどの動きがよかった。

うなぎ寿司
相場高が慢性化しているうなぎは、丼や寿司など加工度を上げて値ごろ感を演出するのが得策だ

 国産うなぎの売価が1 尾3000円に迫り、中国産うなぎも1000円台半ばに達する中で、鮮魚部門でも、うなぎ蒲焼きの「総菜化」「付加価値化」を図ることで値ごろ感を追求する傾向が強まった。「うな丼」「うな重」「うなぎ寿司」「う巻」「ひつまぶしセット」などの展開が増え、販売も好調だった。

 盆期間に入ると、記録的猛暑と、後半には台風に襲われた。マスコミ等での台風関連報道もあり、また山の日(8月11日)の振り替え休日が発生したこともあり、盆商戦の需要は前倒しで集中するかたちとなった。

 結果としては、8月12・13日(月祝・火曜)で売上好調となった企業と、前年同時期が土日だったためにその反動減で落ち込んだ企業とに明暗が分かれた。

 商品の動きとしては、刺身盛り合わせ・寿司盛り合わせの高単価商品の動きがよかった。なかでも刺身盛り合わせの中心価格帯は、コロナ禍の同時期では1580円・1980円だったのに対し、2980円までアップした企業も多かった。これは帰省需要の完全回復と原料高騰が大きく作用したものだ。

 半夏生(昨年は7月1日)は、アフリカ産蒸したこが現地価格の上昇と円安のダブルパンチで相場が高騰し、23年以上に厳しい状況となった。

 最近の傾向として、

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