意外な課題が…まいばすけっとの新MD実験店舗を専門家が徹底分析!
イオン(千葉県)傘下のまいばすけっと(神奈川県/岩下欽哉社長)は3月29日、「まいばすけっと仲町台駅南店」(神奈川県横浜市都筑区:以下、仲町台駅南店)をリニューアルオープンした。同店は、プライベートブランド(PB)商品を拡充するほか、MZ世代(ミレニアル世代とZ世代のこと)への対応を強化した新たな商品政策(MD)に挑戦している店舗だ。その具体的な売場づくりを解説する。
1店舗当たり日販はファミマ、ローソン超え
まいばすけっとは、東京都、神奈川県を中心とした1都3県に小型食品スーパー(SM)「まいばすけっと」を直営で展開。2005年に1号店を開店以降、24年2月末時点でその数は1119店まで増えた。肥沃なマーケットが広がる首都圏では、SM各社も小型店開発を進めるほか、コンビニエンスストア(CVS)も密度濃く出店しており、激しい競争が繰り広げられている。そうしたなか「まいばすけっと」は、日常の食需要を満たす身近で便利な存在として信頼を獲得し、ここまで店数を増やすことに成功した唯一の小型SMフォーマットといえる。次なる目標に2000店舗体制を挙げ、引き続き積極出店を続けている。
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同社の23年度全店売上高は2578億1900万円。1店舗当たりでは年商約2億3000万円、平均日販は63万円の計算となる。CVS首位の「セブン-イレブン」の23年度全店平均日販69万1000円(23年度)には及ばないものの、「ファミリーマート」(56万1000円)と「ローソン」(55万6000円)を超える販売力を持っている。
そんな同社が新たなMDの実験店としてオープンしたのが仲町台駅南店だ。横浜市営地下鉄「仲町台」駅より南へ徒歩約1分の場所にある既存店を改装した。周辺には、自社店舗の「仲町台駅前店」が仲町台駅南店から南へ徒歩約1分の至近にある。競合店としては、駅から徒歩数分程度の距離内にSM「東急ストア」や「業務スーパー」「文化堂」があるほか、ドラッグストアや門前薬局も複数点在する激戦区といえる。
仲町台駅南店は、大きく2つの実験を行っているのが特徴だ。1つは、品揃え全体に占めるイオングループのPB「トップバリュ」の構成比を、既存店では20%弱のところ、約50%にまで
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