カインズ、好調のマフィン専門店を初のテイクアウト特化型&社外立地で開業のねらい

阿波 岳 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

新たなコンベクションオーブン導入で品質・見栄えが大きく向上

 マフィンズでは、人気の「プレーン」(税込185円)や「ミルク&クリームチーズ」(同260円)など21種類のマフィンを揃える。そのうち7種類が、マフィンズでしか購入できない限定フレーバーと季節限定フレーバーで、取材時は桜餅をまるごと一つ包んだ「さくらベリー」(同300円)を季節限定商品として販売していた。

ショーケースには多くのマフィンが並ぶ
カインズフードサービスの須田昌広社長

 マフィンズでは製造設備をアップデートしており、新型のコンベクションオーブンを導入している。新しいコンベクションオーブンは、焼成初期の風量を抑える調整が可能で、マフィンが垂直に立ち上がるように焼き上げられるという。これにより、見た目の完成度が大きく向上した。

 カインズフードサービスの須田昌広社長は「今回のコンベクションオーブンの導入でマフィンのクオリティが向上したことが、いちばんの収穫だ」と話す。こうした品質向上もあって、マフィンズで販売する商品は従来のカフェ業態よりも約2割増の価格設定となっている。

 また、カフェ業態ではなくテイクアウト専門としたことで、厨房のオペレーションが効率化されている。ドリンク提供を行わないぶん、調理や補充に人員を集中でき、味や品質の向上につながっているという。中元氏は「マフィンの1日の販売目標を1000個とし、まずはマフィンズでしっかりとテイクアウト業態の基盤を築いていきたい」と抱負を語った。

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記事執筆者

阿波 岳 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

大学卒業後、社会の荒波にもまれる日々を経験。そこで書籍や会報誌の編集に携わるうちに、メディア事業への興味が芽生え、今に至る。
趣味は喫茶店巡りと散歩。喫茶店での一杯のコーヒーや、街角の散策を生きがいとしている。
これまで全都道府県を制覇するという小さな目標を達成した。何かを極めたり、制覇したりすることには、なぜか人一倍の熱意を注いでいる。
最近の悩みは、ここ数年で増えた体重との戦い。健康の大切さを意識しつつも、喫茶店のコーヒーに合わせたスイーツや、ランチの大盛りがやめられない。今日もまた元気に「大盛で!」と注文しつつ、明日こそ控えめにしようと心に誓っている。

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