オークワの2021秋冬商戦は独自&健康を拡充、異業態と差別化をねらう!EDLPの強化も
POPで商品の価値を訴求
──付加価値商品はどのように拡充しますか。
櫻井 独自商品については、昨年から販売をはじめた「オークワブランド」のアイテム数を広げます。
独自商品には「オークワプレミアム」「オークワマルシェ」「オークワセレクト」の3種類があります。プレミアムは、産地、原材料、製法、味、機能性など7項目ある基準のうち、一定の基準をクリアした、いわばこだわり商品です。マルシェは、バイヤーが推薦する「おすすめ」商品。最後のセレクトは、メーカーさまと連携し共同開発した商品です。これらをグロッサリー部の売上構成比で、新たに3%上積みすることを目標にしています。
──独自商品には、具体的にはどのようなものがありますか。
櫻井 たとえばオークワプレミアムのひとつは、日配部門に並ぶ「平飼いたまご」。「平飼い」とは、鶏をケージに入れるのではなく、平らな場所で飼育する方法。自然に近い環境で、ストレスの少ない鶏が生んだ、健康的でおいしく、安全・安心な卵です。この卵をつかったカステラもお客さまから好評をいただいております。また今後、クリスマスケーキやプリンも販売を予定しています。
──独自商品は、売場でいかに価値を訴求しますか。
櫻井 以前なら従業員がお客さまに試食サービスを行うことで、味を確かめていただくことができました。しかしコロナ禍にあっては難しいのが現状です。そこで現在、力を入れているのが、POPによる情報発信です。
たとえばオークワプレミアムの「丸搾りゆずぽん酢」のPOPには、商品や使用シーンの写真とともに、「お酢を入れない製法で、素材本来のおいしさを活かしています。果汁感たっぷりです」という説明文を記載しています。こだわりのポイントや食べ方、おいしさの理由などを端的にまとめ、お客さまに伝わるようにしています。
──そのほか、グロッサリー商品の売場づくりで取り組みはありますか。
櫻井 定番売場では商品の特徴を把握しやすい陳列を意識しています。たとえば「簡便」「家のみ」といった表示のもと商品を分類、並べることで、お客さまが選びやすい売場を工夫しています。とくに近年、関心度の高い「健康」関連商品については各種商品を集め、目立たせています。
これらの施策により、オークワらしさを出し、差別化を図ります。