蒼天を衝くか?東京老舗製麺メーカーが商品化した、渋沢栄一の愛した“スーパーフード”とは
「いいものは、いい」というシンプルな商品開発
同社の関根康弘社長はこの取り組みについて、「わが社が北区にあり、渋沢栄一ゆかりの土地であることが商品開発の始まり。大河ドラマや2024年には新一万円札の図柄にもなることを追い風に、“渋沢ブーム”に積極的に取り組んでいきたいと考えている」と語った。
今回開発した2商品は、かつて渋沢栄一が邸を構えた東京都北区・飛鳥山にある「渋沢×北区 飛鳥山おみやげ館」をはじめ、生地である埼玉県深谷市の「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」の土産コーナー、同区赤羽駅附属の商業施設「エキュート赤羽」などでも販売されている。「大河ドラマ放映開始(2月14日)以来、新商品の売れ行きは上々で、着実に売れている手応えを感じている。自社WEB サイトでも注目を集めており、コロナ禍が続き自宅での調理が好まれる傾向と、世代を問わず食べやすい麺という形で栄養を摂取できることがその要因ではないかと考えている」(関根氏)。
さらに、北区以外のスーパーマーケットやショッピングセンターからも問い合わせが増え始めている。 しかし、単に渋沢栄一に便乗した商品が売れるというものではない。東京都北区という土地に根付いた企業であること、渋沢栄一が栄養食品として晩年愛したオートミールといった、深いつながりを重要視した商品を、伝統的な職人技を用いて製造していることが成功の秘訣だ。
三代続く同社の商品開発のモットーは「いいものは、いい」だ。シンプルに商品の良さを追求する、玉川食品の新機軸の展開を注視したい。