発売60周年を迎えた天乃屋 の「歌舞伎揚」、 若年層の取り込みに成功
2020年に発売60周年を迎えた天乃屋の「歌舞伎揚」は、甘口しょうゆタレで味つけし、香ばしく揚げたせんべい。歌舞伎の舞台で使用される緞帳の模様をあしらったパッケージは視認性が高く、揚げせんべいカテゴリーでNo.1(※)を獲得している。昨年はコロナ特需に加え、60周年記念のプロモーションやパッケージに「売上No.1」を表記したことで、対前年比16%増(19年9月~20年8月)となった。テレビのバラエティ番組などで「歌舞伎揚」が取り上げられたことで、既存のユーザーに加えて、若年層の取り込みに成功した。
![川上氏](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2021/02/1de534d9e6a03df0ea732fccdb8ac0a3-246x300.jpg)
川上 富也氏
「歌舞伎揚」は、フレーバー展開も積極的に行っており、なかでも〈濃厚コーンバター味〉や〈超明太マヨ味〉〈超にんにく味〉が好評だ。おやつだけでなくおつまみとしての需要も高まっている。また、昨年3月に発売した「ミニ歌舞伎揚3種アソート」が好調。おうち時間が増え、買い置き需要にマッチしたようだ。
さらにプレミアムタイプの「歌舞伎揚」として提案している「瑞夢(ずいむ)」が、テレビのバラエティ番組で取り上げられたことをきっかけに話題となった。生しょうゆを使用した黄金色の〈しょうゆ味〉と甘えびの旨味がぎゅっと詰まった〈えび味〉の2種類を展開している。
一方、健康志向を背景に需要を伸ばしているのが「古代米煎餅」。アントシアニンというポリフェノールが豊富な古代米の黒米とスーパーフードのキヌアを使用。炊いたご飯をふっくらとそのまま揚げせんべいにし、お米の甘さと香ばしい香り、プチプチとした食感が特長だ。米菓は健康がキーワードになるため、同社では糖質オフ商品など、独自の商品開発を今後も引き続き行い、市場の活性化を図っていく考えだ。
※出典KSP-POS 全国揚げ物(米菓)カテゴリー2009年~2019年販売金額)
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