ストックのしやすさと調理の簡便性から需要が拡大した即席麺市場、コロナ禍でも袋麺を中心に大きく伸長
エースコック
おいしさと健康を考えた「すこやか和膳 もち麦めん」誕生
健康意識の高まりを背景に「もち麦」が注目を集めている。独特の食感と食物繊維が豊富な健康感が魅力で女性から人気だ。そこでエースコックでは、これまでにないもち麦を使った新しい麺の開発に取り組んだ。もち麦の特長を生かしながら、お湯で注ぐだけのカップ麺を完成させるのは難しく、何度も試作を繰り返し、2年の研究開発の末、同社独自の配合と製法を確立し、この秋に新ブランド「すこやか和膳 もち麦めん」を発売した。
うどんのようなもちっとした程よい弾力とそばのようなつるっとした滑らかさを併せ持った独特の“もちつる食感”を実現。一杯でレタス1個分の食物繊維が手軽に摂ることができる。フレーバーは、和風つゆの〈鰹と昆布だし〉と、まろやかな白湯つゆの〈鶏だしと柚子胡椒〉の2品だ。
CMキャラクターには、「わかめラーメン」でお馴染みの柳沢慎吾さんを起用。発売に合わせてテレビCMを投下して、早期認知拡大を図った。
変化の少ないどんぶり型和風カテゴリーに、これまでにない新しいジャンルを切り開いた同社では、「もち麦めん」を日本の新しい和風麺として定着させていくことをめざす。
サンヨー食品
「カップスター」のおいしさとデザインをパワーアップ
サンヨー食品では、発売25年のロングセラーブランド「サッポロ一番 カップスター」シリーズ全品をこの秋にリニューアル。“クセになり、また食べたくなる味わい”をめざして、スープのコクをアップさせた。「醤油」ではビーフのコクを、「旨塩」では白コショウとごま油のコクを、「カリーうどん」ではかつおだし・鯖節のコクを、「豚骨」では豚骨のクリーミーなコクを上げ、クセになる味わいに仕上げた。
パッケージは、「新」マークを大胆にレイアウトし、店頭での気づき・わかりやすさを高めた。また、調理写真に立体感を持たせることで、おいしさ感を向上。フタ裏の「乃木坂46」メンバーのメッセージも一新した。
ブランドキャラクターの「乃木坂46」を起用した新テレビCMを8月下旬から投下。撮影後のフリートークが入ったWEBCMを公式You Tubeチャンネルで公開している。また、ヒップホップアーチスト「クリーピーナッツ」と、お笑い芸人「東京03」を起用して、テレビCMと同じセット・演出で撮影したWEBCMを配信。「カップスター」が新しくなったことをTVとWEBで発信し、新たなファン獲得を図っていく。
東洋水産
「MARUCHAN QTTA」は麺とスープをおいしく改良
今年8月で発売40周年を迎えた「緑のたぬき天そば」を10月にリニューアル。小エビ天ぷらの衣部分にたまねぎ粉末を配合し、さらにおいしくし、期間限定で40周年記念ロゴを加えたデザインに変更した。
武田鉄矢さんと濱田岳さんを起用した新テレビCMを投下するほか、過去2回にわたって実施してきた赤いきつねと緑のたぬき食べ比べ投票企画を今年も開催。話題のキャンペーンやCMで盛り上げる。
また、たて型カップ麺の「MARUCHANQTTA」をリニューアル。麺厚を上げることでさらにしっかりした食感へ、配合変更によりさらに味わい深い麺へ改良した。スープは、それぞれのフレーバーのコクをアップさせ、やみつきな味わいにリニューアル。既存の〈コクしょうゆ味〉と〈シーフード味〉に加え、再販の要望が多かった〈トマトクリーム味〉と〈サワークリームオニオン味〉を秋冬限定フレーバーとして発売した。同商品のトライアルを促進するため、この秋からは香川照之さんを起用したテレビCMを投下し、LINEアプリを活用したクローズドキャンペーンを実施。話題化を最大限に図り、需要拡大をめざしていく。




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