ストックのしやすさと調理の簡便性から需要が拡大した即席麺市場、コロナ禍でも袋麺を中心に大きく伸長

山田陽美(ライター)
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日清食品
若年ファミリー層をターゲットに「日清これ絶対うまいやつ!」を発売

日清食品の即席めん

 今年の上期は“巣ごもり”需要により、袋麺が好調で、日清食品の「チキンラーメン」「日清ラ王」ブランドは2ケタ増となった。カップ麺も前年クリアとなった。「あっさりおいしいカップヌードル」シリーズや「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛」シリーズなどの価格コンシャスな商品が大きく伸長した。

 下期に向けては、「カップヌードル 旨辛豚骨」を新発売。昨年発売の〈味噌〉のヒットにより、バリエーション展開でブランド全体が活性化したことから、今年も市場に定着する強力なフレーバーの〈旨辛豚骨〉を発売した。また、10~20代の男性を呼び込むため、若年層に向けたテレビCMなども投下していく。9月14日からは袋麺の新ブランド「日清これ絶対うまいやつ!」を新発売。同ブランドは若者の間で“見た目からしておいしそう”の意味でよく使われているフレーズをブランド名に冠した、若年ファミリー層に向けた商品。パンチの効いた濃いめのスープが特徴だ。また、世帯人数の減少により、5食は多いという声もあることから3食パックにした。流通からの反応もよく、当初の想定を大幅に上回る出荷となっている。テレビCMを展開し、認知を広げていく。

 さらに「日清のどん兵衛 きつねうどん」の東日本仕様を9月にリニューアル。これまでの上品ですっきりとしたうまみの「本鰹」のだしに、力強い「宗田鰹」のだしを新たに加えることで、だしのコクと深みが増した。「かつおのWだし」をアイコンに訴求する。

 また、カップ麺の若年層の購買を促進するため、人気アニメの「鬼滅の刃」とコラボレーションしたキャンペーンを実施。カップ麺を購入するきっかけを与え、市場の活性化を図っていく考えだ。

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