休校や在宅勤務の影響からクリームの上期需要が大幅増、前年の2倍の伸びも

山田陽美(ライター)
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明治、ケーキや料理などに幅広く使える!おうち時間を楽しむレシピ提案を強化

在宅時間の増加により、料理やお菓子の手づくり需要が高まり、2月頃からクリーム市場は拡大。「明治北海道十勝純乳脂」も市場以上の伸びとなった。品質の高さや容器の利便性を訴求することで、さらに需要拡大を図る。

明治「明治北海道十勝純乳脂」

品質保持力が高くリキャップができ衛生的なパウチを採用

 2015年に紙パックからスタンディングパウチに容器変更を行った明治のクリーム類商品。店頭で生クリームであることが認知されず、苦戦を強いられたが、19年に乳脂肪分を45%から35%に変更し、堅調に推移している。乳脂肪分35%は45%に比べ、口当たりが軽く、さらっとしているのが特徴で、ホイップの終点が見極めやすいため、ホイップクリームがつくりやすくなっている。

 「明治北海道十勝純乳脂」は、乳脂肪分を35%にすることで、ミルクのコクがありながら口どけの軽さを実現。料理やお菓子づくりにも便利なキャップ付きスタンディングパウチの容器を採用した。光から品質を守る同容器は、ミルクの香りが長持ちし、周囲からのにおい移りを防ぐ効果もある。持ちやすさ・注ぎやすさにも配慮した。また、容器内での脂肪の固まりができにくく、キャップ付きなので余っても無駄なく使える。注ぎ口が手に触れないため、衛生的なのも評価されている。

 これまでも料理研究家の浜内千波先生おすすめのレシピを紹介してきたが、リニューアル後、料理などのメニューを広げてブランドサイトなどで提案してきた。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大により在宅時間が増えたことで、手づくり需要が広がり、2月からクリーム市場は好調で、「明治北海道十勝純乳脂」は市場以上の伸びとなった。その後も2ケタ増と好調は続いている。

簡単にワンランク上の味に仕上げるクリームのちょい足しを提案

 まだまだ外出を控えている人が多いことから、おうち時間をもっと楽しむために、同社ではクリームを使ったレシピ「おうちを楽しもう!ENJOY HOME CREAMRECIPE」を提案。カルボナーラやグラタン、クリームサンドのほか、好きな具材をフォンデュする「禁断のホイップフォンデュ」などを訴求する。また、余った時は、コーヒーやパンケーキ、ハンバーグなどに「ちょい足し」するレシピを紹介。ミルクのコクと風味がプラスされ、ワンランク上の仕上がりになる。純乳脂ならではの使い方をレシピブックで訴求し、購買を促進する。店頭では、牛乳やチョコレートなどを使った社内コラボレーションを実施。買い上げ点数アップにもなるため、流通からも好評だ。

 さらに「写真投稿キャンペーン」を11月末まで実施。TwitterやInstagramに「おうち時間を楽しむシーン」や「料理やお菓子づくりを楽しむシーン」の写真を投稿してもらうもので、女性に人気の家電やオリジナルQUOカードをプレゼントする。

 コロナ禍で追い風となったクリームを継続して料理やお菓子づくりに活用してもらうために、同社ではレシピ提案を引き続き行い、市場の活性化を図っていく。

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