良品計画の25年秋冬新商品戦略 衣料と生活雑貨は定番商品を磨き上げる!
良品計画(東京都/清水智社長)は、7月16日に2025年秋冬商品展示会で、衣料、生活雑貨、食品の新商品を発表した。このうち衣料と生活雑貨カテゴリーにおいては、「自然の力」をテーマに定番服やケア用品といった普段づかいの基本商品の磨き上げに注力する。※食品についてはこちらの記事を参照
天然素材にこだわった商品で、心地よい毎日をサポート
無印良品の衣料カテゴリーは、昨年から日常使いできる「定番服」に注力してきた。25年秋冬シーズンは、同社が強みとしてきた植物由来や動物由来の天然素材を使用した商品を拡充する。世界で流通する衣服に使用される素材の約67%は、ポリエステルなどの石油由来の合成繊維とされるが、無印良品の衣料品における合成繊維の比率は約25%にとどまる。
25年秋冬シーズンでとくに力を入れるのが、着心地のよさにこだわった「肌心地」シリーズだ。婦人服や子供服を中心に、天然由来の再生繊維「リヨセル」やオーガニックコットンなどの素材を採用し、快適な着用感を追求した。また、秋まで長引く暑さにも対応し、温度調整がしやすい羽織り物を増やしている。


そのほか、特殊な技術をほどこした綿を加えて吸湿発熱の機能を高めた「あったか綿」シリーズもラインアップも充実させ、冬の定番アイテムとして提案する。

また、良品計画は昨年から、生地やボタン、裁縫糸といったすべてのパーツに、ペットボトルなどに使用される合成樹脂PET100%の素材を使用した商品を販売している。25年秋冬では同商品の品揃えを拡大し、フリースに加えてアウターやマフラーなどを新たに追加。昨年の5倍にあたる25アイテムにラインアップを広げた。

ヘルス&ビューティーを中心に「基本商品」を磨き上げ
生活雑貨カテゴリーでは、約2年にわたり、「役に立つ商品」というコンセプトのもと、日用品やスキンケアを中心に基本商品の開発に注力してきた。こうした取り組みが着実に成果を上げ、とくにヘルス&ビューティー(H&B)は計画どおりに売上が伸長。生活雑貨全体の成長をけん引している。

H&Bのなかでとくに好調なのが、山形県産の米ぬかの発酵液を使用した「発酵導入」シリーズだ。主力商品の「発酵導入美容液」は大容量サイズを新たに投入。新商品としては美容液を染み込ませた「発酵導入エッセンスパッド」を販売する。リピート客が多いとされる同シリーズに手軽に使える新アイテムを加えることで、新規顧客の獲得をねらう。

天然由来成分100%にこだわった低刺激性の「敏感肌用」シリーズでは、500~1000円台の手ごろな価格帯の商品を充実させる。フェイスケアにとどまらず、固形石けんやハンドソープ、ボディソープなど、全身ケアまで品揃えを広げ、幅広いニーズに応えるラインアップとなっている。








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