レシートは語る第12回 スーパー隣接型が増加中の「無印良品」 併設出店で期待できる効果とは

山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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購入頻度・単価が最高
日常利用品の買い場に

 次に22年8月~23年7月までのレシートデータを分析した。埼玉県内から、4つの立地にあてはまる店舗をピックアップし、購入状況を比較。特定店舗のデータを比較するため、回答者数が限定的となることを前提として結果を見ていきたい(図表3)。

図表3


 まず、「購入カテゴリー構成比」を比較すると、「スーパー隣接」「路面店・商店街」といった日常生活の導線上にある店舗では「食品」の構成比が高い。日常的な買物をする場所であることから、食品の購入が増えると考えられる。

 「スーパー隣接」は、1人当たり投稿枚数=購入回数 (1.76)とレシート1枚当金額(2203.1)円が、立地別で最も高い点も特徴だ。これも、日常の食を扱う食品スーパーとともに出店することで、来店頻度が多くなるとともに、無印良品が、日常利用するさまざまな商品の買い場になっていると想定される。

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記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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