今期も女性など新しい利用者層にアピールする商品が引き続き市場の注目を集めているが、そのほか、これまでになかった視点に立った新コンセプトのリノベーションや、インテリアシーンに向けた商品や、新たな機能性商品が登場している。多様化するユーザー層のニーズに対応するだけでなく、より斬新な提案力を持った商品の登場が、より多様なニーズの掘り起こしにつながることが期待される。
インデックス
・「リメーク」と「リペア」2つの切り口で塗料売場活性化を提案=アトムサポート
・“アサヒペンおすすめ”塗料の性質に適した「推奨ハケ」を発売=アサヒペン
「リメーク」と「リペア」2つの切り口で塗料売場の活性化を提案=アトムサポート
コンセプト商品開発で新カテゴリー活性化
アトムサポートは、内装材「CORKI(コルキ)」と塗料を融合したセルフリノベーションの提案を本格展開していく。
「CORKI(コルキ)」は、特定非営利活動法人 RE機構が回収、洗浄したリサイクルコルク(使用済のワイン・シャンパン栓)を永柳工業㈱が加工し製品化、洗浄の過程では体に障害を持った方々が携わっている。アトムサポートの「フリーコート(3分つや水性多用途)」や「水性アトム自然カラー(木部用ステイン)」で「CORKI」を塗装することで、コルクの風合いを生かしつつ屋内の壁面や家具、雑貨などの小物を簡単にセルフリノベーションできる。
また、室内で犬や猫などのペットを飼っているご家庭では、あらかじめ壁面下部に「CORKI」を貼っておくことで壁紙などの汚損防止としても利用できる。さらに数枚を重ね貼りし、厚みを持たせると画びょうを刺すことも可能。同社は、ホームセンター(HC)やネット通販(EC)に「CORKI」+ペイントのレイアウトに動画などの販促を併せた提案を行い拡販していく。
「水性コンクリート床用フロアトップ」来春発売を計画
19年2月に発売した油性床用塗料フロアトップの好調を受け、同用途の水性タイプ「水性コンクリート床用 フロアトップ」を来春をめどに発売する計画だ。
同商品は、親会社であるアトミクスのブランド「フロアトップ」を冠した商品で、工場や倉庫床面の防塵や防汚を目的として使われる。業務用の分野で使用される高品質な塗料と認知度が高いブランド名をパッケージに記載することで、従来からのユーザーにも安心して使用していただける仕様とした。
また、家庭用品品質表示法に基づく製品表示としたことで塗装を本業としていないセミプロや工場ユーザー、一般の消費者でもわかりやすく、扱いやすい表示となっており、クレームにつながりにくく、店頭での接客がしやすい仕様となっている。近年、さまざまな問題で専門店が減少、受け皿としてHCやEC店での業務用塗料の購入が増えており、その需要に対応した商品。
また、床用塗料だけでなく同社の強みである防水やライン用塗料についても、動画や塗装手順などの販促媒体を順次制作していき、店頭やWEBを介しての情報発信を行っていく。
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塗料の性質に適した「推奨ハケ」=アサヒペン
“アサヒペンおすすめ”塗料の性質に適した「推奨ハケ」を発売=アサヒペン
アサヒペンでは、同社が“おすすめ”する塗装用品として「水性スーパーコート推奨ハケ」「油性高耐久鉄部用推奨ハケ」の2アイテムを2019年2月に発売した。30㎜、50㎜、70㎜の3サイズをラインアップしており、幅広い塗装シーンに対応できる商品となっている。
いずれの商品についても、厳選された数種類の化学繊維を配合した毛材をハンドルで挟み込み、柄に穴を開けて毛頭をステンレス線でとじる「本職とじ式」を採用。毛厚があり、毛量が多いので塗料含みがよく、1回の作業で広い面積を塗ることができる。
また塗料の吐き出しにも優れ、セミプロ感覚の塗りの手応えと仕上がりを楽しむことができる。さらに塗料の性質をよく知る同社ならではの、抜群の使いやすさも特徴。手によくなじみ使いやすい白木のハンドルを採用するなど、細部に至るまで品質へのこだわりが貫かれている。
もちろん、推奨塗料のほか、その他の水性塗料、油性塗料についても、幅広く快適に使用することができる。同社では塗料とのクロス展開を視野に入れた売場提案にも力を入れている。今後もペイントの手軽さをアピールする情報発信の一貫として、同社が推奨する商品をトータルに訴求していく売場づくりを提案していくことにしている。
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ハウスダスト等の物質対策機能=カンペハピオ
ハウスダストやアレル物質対策機能を持つ「ハイドロフレッシュ」発売=カンペハピオ
関西ペイントグループのカンペハピオは、塗料業界で初めて「ハイドロ銀チタン®」を配合し、居住スペースなどの室内空間において発生するハウスダストや、花粉などに含まれるアレル物質対策が期待される水性内装用塗料「ハイドロフレッシュ」を、2019年春に発売した。
同商品は塗膜表層に「ハイドロ銀チタン®」を担持させることにより、塗装壁面に付着した花粉やダニ抗原などのアレル物質(タンバク質)が分解される効果を発揮。その効果は一般的な室内環境で約10年持続する。
適用用途はマンションや戸建ての室内壁面のほか、教育施設や病院での使用も視野に入れる。とくに花粉などが入り込みやすい玄関や廊下の壁や、開口部の大きいリビング・ダイニング、寝室や子供部屋などで幅広く効果が期待できる。
同社ではこれまで、関西ペイントグループの持つ技術力を生かした消臭・抗菌・抗ウイルス機能などを持つ漆喰塗料「アレスシックイ」や、生活空間の虫よけに寄与する「アレスムシヨケクリーン」を「快適生活提案塗料シリーズ」として展開。「ハイドロフレッシュ」もシリーズのラインアップに加えて機能性を前面に打ち出すことで、これまでの塗料にはない新たな付加価値を提案していく考えだ。
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手軽で本格的な塗料=ニッペホームプロダクツ
女性DIYerのインテリア需要を喚起手軽で本格的な塗料「STYLE」=ニッペホームプロダクツ
ニッペホームプロダクツでは、2017年発売の室内用ペンキ「STYLE」が好調。引き続き訴求を強化していく方針だ。同商品の最大の特徴は従来のペイントのイメージを大きく変え、女性層を主なターゲットに部屋のリノベーションを提案してきたこと。そしてそれを実現するための商品やノウハウ、“塗ってみたい”と思わせるハードルを感じさせないスタイリッシュなパッケージや商品構成なども人気の理由となっている。
カラーは全68色と多様で、トレンドに敏感で生活スタイルにこだわりを持つ女性ユーザーにも応える豊富なカラー数を用意している。
このほか購入後にすぐスタートできるオールインワン(2㎏・4㎏)のキット商品は、外装の段ボール自体が容器になり、使用後はそのまま捨てることも可能。
また滑らかでムラが少なく、下地が透けないといった特徴や、水性でにおいが少なく、室内使用での安全性の高さ、乾燥後は、ハケ目が目立たないつや消しタイプの「マットフィニッシュ」な仕上がりとなるなど、多くの魅力を持った商品だ。
このほかワンタッチ開閉タイプで、ハケがそのまま入って手軽に使える小容量タイプやペイント用具一式が揃ったペイントツールキットもラインアップしている。
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水性木部用塗料「ウッドアトリエ」が好調=和信ペイント
水性木部用塗料「ウッドアトリエ」が好調=和信ペイント
女性ユーザー層をターゲットとする商品として和信ペイントが発売した水性木部用塗料「ウッドアトリエシリーズ」が好調。
これまでのニス・ステイン類にはなかったカラーバリエーションの充実を図り、シリーズ商品として、水性着色剤の「ウッドステイン」(メーンカラー12色・サブカラー16色)、水性ウレタンニスの「クリアコート」(メーンカラー12色プラスつやあり・つや消し)、木材保護塗料の「エクステリアカラー」(メーンカラー12色)、水性固形状ニス「ソリッドカラー」(メーンカラー12色)をラインアップしている。
今期は第43回2019日本ホビーショーにおいて、「ソリッドカラー」と「ウッドステイン」のサブカラーを使用した「デザインフォト フレーム」をつくるワークショップを実施。ソリッドカラーをウエットティシュやスポンジで塗る提案など、さまざまな活用方法を紹介して人気を集めた。
また、屋外木部用の防腐・防虫剤である「クレオパワー」も人気色の「ウォルナット」を追加して非常に好調な売れ行きを示している。水性タイプなのでクレオソート油に比べにおいが少なく安全で、乾燥も早いのが特徴。厳選した薬剤・樹脂・顔料の組み合わせにより、長期にわたり木材を美しい状態で守ることができる。