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需要高まる生鮮冷凍食品、スーパーが取り組むべき売場づくりと課題解決方法とは

解説:海蔵寺りかこ (KTMプラニングR代表)
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コロナ禍で販売額が伸長している冷凍食品。「時短」「即食」といった機能面の便利さが支持を受けている中、最近では高付加価値商品も展開されるなど、商品のラインアップが増えている。とくに、下ごしらえ不要で調理の強い味方である「冷凍素材」の人気も高まっている。しかし、冷凍食品の販促、売場づくりにおいては、さまざまな課題も散見される。

“冷凍素材”の存在感が高まっている!

 冷凍食品は、従来、即食・簡便商材を中心に展開されてきたが、近年、冷凍野菜や冷凍肉など“冷凍素材”の品揃えが拡大し、マーケットが拡大傾向にある。家庭ではまとめ買いした生鮮食品を冷凍保存する「ホームフリージング」も定着したほか、メーンの冷蔵・冷凍庫のキャパシティでは足りず、冷凍庫を買い足す消費者も最近では少なくないようだ。家庭での冷凍保存容量は毎年拡大傾向にある。

 従来の冷凍食品には、解凍してすぐに食べられる「手抜き」「簡便」「時短」といったイメージがつきまとっていたが、冷凍素材が一般化した今では、「家庭で日常的に料理をする消費者」が冷凍食品のメーンユーザーになっている。彼らが冷凍素材に魅力を感じているのは、下ごしらえをしないで済むから、というのが主な理由だ。多くの消費者にとって、経済的な観点から毎日3食すべてを外食でまかなうことは難しく、家庭では毎日何らかの料理をつくっているのが現実だ。

 家庭での調理において、最も手間がかかるのは、「皮をむく」「切る」といった食材の下ごしらえの工程である。また、冷凍素材は保存性に優れていて、生鮮品のように賞味期限が短くない。「家庭内フードロス」対策としても優秀な商品である。つまり、冷凍素材は「調理の手間を省き」「お財布にも優しい」「長期保存が可能であり」という3つの理由から、消費者の人気を集めているのだ。

 素材系の独自商品を中心とした冷凍食品の豊富な品揃えで差別化を図ってきた「業務スーパー」は、このトレンドを後押ししてきた立役者といえる。同社の主要客層は、価格に敏感かつ料理を“謳歌”する消費者だ。業務スーパーのユーザーは、「業務スーパーの冷凍素材をうまく使っておいしく食べよう」と料理を楽しみながら、商品の特徴や活用術などをSNSで自発的に共有するコミュニティ築いている。

生鮮3品を補完し得る冷凍素材

 食品スーパー(SM)も冷凍素材には力を入れ始めている。

 たとえば、

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解説

海蔵寺りかこ / KTMプラニングR 代表

食品コンサルタント
1級色彩コーディネーター、カラーデザイナー、UCアドバイザー

大阪府吹田市出身。広島大学卒業後、イトーヨーカ堂で食品事業部の計画や販促企画を担当し、惣菜部のシニアマーチャンダイザーに就任。​その後、ヤオコーで営業企画部クッキングサポート担当部長として提案型マーチャンダイジングに従事。​現在はKTMプラニングRを起業し、食品スーパーやメーカーのMDサポートを行うほか、データコム株式会社のアドバイザーとして小売業支援に携わっている。

KTMプラニングRホームページ

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