原価高騰の22年秋~冬、鮮魚部門の勝ち筋提案 ロングライフ、脱主力魚種、年末”前”商戦
いよいよ年末商戦に向けた戦略を練るタイミングとなった。全面的な相場高はもはや一過性の出来事ではなく、今後も続いていくと考えられる。さらには消費者の「魚離れ」の傾向も変わらない。年末の書き入れ時を迎えるとはいえ、課題は山積みだ。
ロングライフ商品への積極的な対応を
年末商戦の対策について触れる前に、まずは中長期的な視点で鮮魚MD(商品政策)をあらためて考察したい。
コロナ禍で顕著になった消費傾向として「ロングライフ志向」が挙げられる。お客は好きな商品を「ストック」して、「好きなときに好きなぶんだけ食べられる」ことの利便性を重視するようになった。世界的に食品ロスが問題視されるなか、鮮魚部門でも「ストック型」の商品がさまざま登場している。
たとえば、刺身といえば大根の「ツマ」を添えるのが当たり前だったが、昨今はツマをつけない「切り落とし」「タタキ」の動きがよい。ツマや大葉を使用しなければ消費期限を「D+1(製造日+1日)」で販売することができる。商品別の粗利高ランキングで見てもこうした商品は上位に入ることが多い。何より、D+1であるから客数の多い夕方~夜間の時間帯でも気にせずボリューム陳列ができ、結果として売上アップを見込めることが大きい。切り落とし・タタキは現状はまぐろが主軸だが、サーモンやたこなどにも伸びしろがあるだろう。
もう1つ挙げておきたいのが
1 2
店長必読!売場づくりと販促の教科書 の新着記事
-
2024/08/03
食品スーパーの酒類MD 2024年に売上伸ばす3つの戦略とは -
2024/08/02
DS×エンタメに磨き クルベ竜舞店を徹底分析! -
2024/08/01
意外な課題が…まいばすけっとの新MD実験店舗を専門家が徹底分析! -
2024/07/02
課題は若年層!コンビニ大手3 社の24 年度商品政策を徹底解説 -
2024/07/01
生鮮が超進化!都内最大のメガドンキ、成増店の食品MD分析 -
2024/07/01
ヤオコーの南北政策の旗艦店、伊奈店のシニア対応MD徹底分析
この連載の一覧はこちら [113記事]
関連記事ランキング
- 2024-07-17「ロピア化売場」はどう変わった?「スーパーバリュー草加店」店舗レポート
- 2024-07-24週刊スーパーマーケットニュース サミット、小売業向けワーク用スニーカー開発に協力
- 2024-07-16ロピア、初のFC、初の沖縄店舗を徹底調査!本土と同じ点、違う点とは
- 2024-07-11リニューアルでロピア化した「スーパーバリュー草加店」の売場を解説!
- 2024-08-02DS×エンタメに磨き クルベ竜舞店を徹底分析!
- 2024-07-17高級住宅街へ出店も低価格対応意識 ライフ目黒八雲店の売場づくりを解説!
- 2024-08-03食品スーパーの酒類MD 2024年に売上伸ばす3つの戦略とは
- 2024-07-1214年で売上倍増、京都の高収益スーパー、生鮮市場!が強い理由
- 2024-08-05季節に応じて変幻自在、利益もとれる青果売場の作り方
- 2019-09-06“長野最強”のスーパー「ツルヤ」関東進出の衝撃!