購買データをファクトに次の一手へ!キッコーマンソイフーズ「リテールメディア」新・活用事例
リテールメディアの活用は課題解決に向けた選択肢の一つ
手塚 リテールメディアは日本国内でもトレンドになりつつある一方で、まだまだ活用法が確立されていない面があると感じていますが、今回の施策は仮説を基に次につなげるマーケティング方法を得るための取り組みとして一定の成果が出せたと思っています。皆様はリテールメディア活用の展望について、どのようにとらえておられますか?
松本 リテールメディアは広告業界内における昨年のバズワードであり、さまざまな事業者がこの領域へ参画し始めています。リテールメディアは現状、まだまだ曖昧な点も多い存在ですが、どのクリエイティブがどのセグメントに刺さるのかを分析する今回の施策は短期的な活用法として有効と感じましたし、今後につながる試金石の一つととらえています。
当社の購買データは現状CVSが主ですが今後はスーパーやDgSなどデータの品揃えを広げていくことが他社との差別化につながると感じています。
次にめざすのは広告費をいくらかければどれくらい収益が上がるのか、明確な法則を見つけることでしょうか。勝ち筋につながる法則をクライアント様も巻き込みながら一緒に見つけていきたいですね。
亀井 消費者の方は多様な価値観をお持ちです。そのためメーカーが一斉に発信したメッセージは、人によってはノイズとなってしまうこともある。セグメントごとに伝えたいメッセージを出し分けできるのはリテールメディアならではの利点です。リテールメディアを活用することでそれぞれのユーザーにとって有益な情報を提供し、最終的な購買までつなげる、そんな世界が実現できたらと考えています。
手塚 まだまだ手探りの点も多いですがリテールメディアはさまざまなデータと組み合わせることでこれまで見えなかったものが見えてきます。最終的には検証の範囲にとどまらず、売上拡大につながるソリューションになると思っています。今後もリテールメディアを使っていかにマーケティングの課題解決をしていくか、議論を重ねながら、多くの方にご活用いただきたいです。