無人店舗も拡大中、CVS9000店を展開するポーランドの「ジャプカ」とは
ベルリンの壁の崩壊から11月9日で34年を迎える。冷戦時代にはソ連の影響下にあったポーランド、チェコ、ハンガリーといった東中欧の国々は順調に経済を成長させてきた。今では西欧の大手チェーンの多くが東中欧市場に進出している。
他方、東中欧諸国で誕生し、西欧のチェーンと競いながら、大きな成長を遂げた小売企業も存在する。その代表的な企業の1つがポーランドの小売大手のジャプカ(Żabka Polska)である。コンビニエンスストア(CVS)の「ジャプカ」を国内に9021店舗(2022年12月 31日時点)展開する。その店舗の多くがフランチャイズ店でその数は8000店舗以上に上る。22年度の店舗の総売上高は185億ポーランド・ズロチ(約 6290億円)、既存店売上高は対前年比で17.0%伸長した。
ポーランドの人口は約3801 万人(22年4月・ポーランド中央統計局)なので、単純計算で約4200人に1店舗が、さまざまな立地に密度濃く店舗展開する。
平均売場面積は約65㎡、取扱品目数は約2400のフォーマットで、住宅街や繁華街の路面店を中心に、オフィスビルやショッピングセンターにも入居する。ガソリンスタンドや高速道路のサービスエリア内にも、駅や空港といった交通の要衝にも出店している。ほかにも、期間限定のコンテナ型店舗、移動式店舗や自販機など、あらゆる形式の実店舗がある。
たとえば、無人店舗「ジャプカ・ナノ(Żabka Nano)」は
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