[ソウル 24日 ロイター] – 韓国の新世界グループのイーマートは24日、米電子商取引大手イーベイの韓国事業の株式80%を3兆4000億ウォン(30億ドル)で取得する計画を発表した。
規制当局に提出した書類で明らかにした。
イーベイは、韓国事業の株式20%を引き続き保有すると表明。同事業の価値は約38億ドルだとの見方を示した。
取引は年内か来年初めに完了する見通し。規制当局の承認が必要になる。
韓国のインターネットサービス大手ネイバーは今週、イーベイの韓国事業買収の入札から撤退すると表明。ネイバーはイーマートと共同で入札に参加していた。
アナリストによると、イーベイ・コリアは2015年まで韓国の電子商取引市場をリードする存在だったが、2016年以降は取引の増加ペースが鈍化。現在、最大手となっているクーパンなどとの競争が激化した。
サムスン証券の先週のリポートによると、韓国のオンラインショッピング市場は2018年から2020年に41%拡大したが、イーベイ・コリアの取引額の増加ペースは推定約4%だった。
ただ、特に新型コロナウイルス流行後のオンラインショッピング市場で大きな存在感を示せていない新世界などの従来型の小売り大手にとって、イーベイ・コリアは依然として魅力的な存在。
イーベイ・コリアは韓国3位の電子商取引企業で、ユーロモニターによると2020年のシェアは約12.8%。「Gmarket」「Auction」「G9」といった電子商取引プラットフォームを運営している。