[北京 6日 ロイター] – 財新/マークイットが発表した3月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は54.3で、前月の51.5から上昇し、昨年12月以来の高水準となった。雇用が拡大したほか、企業が楽観的な見通しを強めた。一方でインフレ圧力は残っている。
PMIは50を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。
企業の活動と全体の販売を示すサブ指数は3カ月ぶりの高水準となった。新規輸出ビジネス指数は引き続き50を下回ったものの、前月よりも上昇。企業がレイオフした以上の人員を採用する中、雇用指数は50超に回帰した。
財新のPMIは、先週公表された国家統計局PMIにほぼ沿う内容となった。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は発表文の中で「秋と冬に起きた新型コロナウイルスの再度の広がりは基本的に収まり、サービス部門は需給の拡大を背景に急速に回復している」と指摘。ただ、サービス部門と製造部門の双方で示されている投入コストと産出価格の上昇は新型コロナ流行後の持続的な回復に寄与しない、と付け加えた。
サービス企業のコストを示す指数は依然として50を上回っている。ただ、前月よりも低下した。産出価格指数は8カ月連続で50超えとなった。
各社は向こう1年間を非常に楽観しており、事業期待指数は2011年以来の高水準となった。
新型コロナ流行に伴うソーシャルディスタンス制限の影響を受けやすいサービス部門は製造部門よりも当初の回復ペースが緩慢となっていた。
製造部門とサービス部門を合わせた財新の3月の総合PMIは53.1で、前月の51.7から上昇した。