[5日 ロイター] – 米配車大手ウーバー・テクノロジーズが5日に発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想に届かず、赤字も予想以上に膨らんだ。料理宅配サービス部門の需要は拡大したが、新型コロナウイルスの打撃を受けた配車サービス部門は、主要市場である米国で回復の遅れが目立った。
決算発表後に株価は時間外取引で一時1%安となった。
第3・四半期の利払い・税・償却前利益(EBITDA)は、6億2500万ドルの赤字で、赤字幅はリフィニティブのアナリスト予想5億9700万ドルを上回った。
調整前1株当たり損失は0.62ドル、アナリスト予想は0.65ドルだった。
ただ、2021年末までに四半期EBITDAの黒字化が可能だとの見通しを示した。配車サービス部門の予約件数は新型コロナウイルス感染拡大前の水準を依然10─20%下回っているものの、料理宅配サービスのコスト削減や利益率改善により黒字化目標を達成できるとしている。
第3・四半期の売上高は31億3000万ドルで、アナリスト予想の32億ドルを下回った。
ウーバーイーツを含む宅配サービス部門の売上高は14億5000万ドルと2倍以上拡大し、過去最高を記録した。ただ、同部門は赤字が続いている。
同社は料理宅配サービス事業のシェア拡大を目指しており、今年7月には食品宅配サービスの米ポストメイツを26億5000万ドルで買収すると発表。2021年第1・四半期の買収完了を目指している。
新型コロナウイルスの打撃で4月には80%落ち込んだ配車サービス部門は回復が進んでいる。同部門は新型コロナ前に売上高の3分の2近くを占めていた。
配車サービス部門の予約は米国で回復が遅れている。ただ、欧州や中東では比較的持ち直している。
配車サービス部門のEBITDAは2億4500万ドルの黒字だった。
第3・四半期の純損失は株式ベースの報酬費用を含め11億ドルだった。