[ロンドン/東京 7日 ロイター] – フランスの食品大手ダノンは6日、ヤクルト本社の保有株式の残り6.6%を売却すると発表した。財務体質の強化が目的。
アナリストの推測では、今回売却するヤクルト株式は約5億ユーロに相当する。ダノンは2018年に、ヤクルトの保有株式21.29%の大半を売却していた。ダノンは依然としてヤクルトの筆頭株主になっている。
ダノンによると、インドやベトナムでの共同事業を含む提携は継続する。
米投資銀行ジェフリーズのアナリストは顧客向けメモで「今回の売却はダノンによる前向きかつ株主にも好都合な対応だ」と述べた。
英金融大手バークレイズのアナリストは、ダノンは株式売却により、欧州と米州で植物性由来の乳製品ブランド「アルプロ」と「シルク」の拡充に注力できると強調。一方で、バランスシートのレバレッジ解消にも役立つと指摘した。
ヤクルトは7日朝、インドやベトナムなど既存の協業は継続していくことで合意していると発表した。米国やインドでのプロバイオティクス振興活動、米国での研究者助成活動も共同で続けていく。ダノンのヤクルト株売却による業績への影響はないという。