米個人消費、3月は前月比7.5%減 過去最大の落ち込み
[30日 ロイター] – 米商務省が30日発表した3月の個人消費支出(季節調整済み)は、前月比7.5%減と、過去最大の落ち込みになった。新型コロナウイルスの感染抑制策として大半の地域で外出規制が導入されたことが背景。
ロイターがまとめたエコノミスト調査では5.0%減が予想されていた。2月は0.2%増だった。
これまで最大の落ち込みは1987年1月の2.1%減だったが、今回の減少はこれを3倍超上回った。
個人消費は米経済活動の3分の2以上を占める。新型コロナの影響で歯科医が閉鎖され、病院が新型コロナ治療のために緊急ではない手術を控えたことで医療費の支出が減少したことも、消費支出の減少につながった。
個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.3%低下。変動の大きい食品とエネルギーを除いたPCEコア指数は0.1%低下し、2017年3月以来の低水準となった。2月は0.2%上昇。前年比では1.7%上昇した。PCEコアの前年同月比はFRBが物価の目安としている。
インフレ調整後の実質消費支出は前月比7.3%減少。第2・四半期はさらに落ち込むとみられている。エコノミストは消費支出が過去最大の減少を記録すると予想しており、第2・四半期の国内総生産(GDP)も20─40%減少するとみられている。
3月の個人所得は前月比は2.0%減で、13年1月以来の減少率。報酬減少を反映した。