米アルファベットの第4四半期、売上高が予想下回る 株価下落
[サンフランシスコ 3日 ロイター] – 米グーグルの持ち株会社アルファベットが3日発表した第4・四半期決算は、売上高の伸びが2015年以降で最低となり、アナリスト予想を下回った。
決算後の時間外取引で株価は一時4.66%安の1413.28ドルをつけた。
売上高は17%増の460億8000万ドルで、リフィニティブがまとめたアナリスト予想(469億4000万ドル)に届かなかった。
グーグルの広告売上高は16.7%増の379億3000万ドル。
アップストアやクラウド関連事業など、グーグルのその他部門の売上高は21.6%増の78億8000万ドルだった。
経費は18.5%増の368億0900万ドル。営業部門での大幅採用やデータセンター開設などで経費は急速に増加している。
利益は106億7000万ドル(1株当たり15.35ドル)で、アナリスト予想の87億8700万ドル(同12.53ドル)を上回った。
同社は今回、クラウドサービス事業と動画共有サービス「ユーチューブ」の数字を始めて開示。クラウドサービスの売上高は26億1000万ドル、ユーチューブ広告売上高は47億2000万ドルだった。
決算発表後にスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、ユーチューブのミュージックとプレミアムのパッケージ有料会員の数は2000万人、テレビサービスの有料会員は200万人にそれぞれ達したと説明した。
アナリストの間では、ユーチューブの広告売上高が期待ほどではなかったとの声がある。アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームス・コードウェル氏は「ユーチューブは予想されていたほどではなかったが、対照的に検索部門は加速し、予想以上に伸びている」と説明した。
<新型コロナウイルスの影響>
ルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は、中国での新型コロナウイルス感染拡大について、中国本土、香港、台湾で休業状態が続けば、ハードウエア事業に影響が及ぶ可能性があると説明した。
グーグルは先週、中国本土と香港、台湾の全てのオフィスを一時的に閉鎖すると発表。これらの地域には同社の開発や営業のスタッフが多数おり、台湾にはハードウエアの開発拠点がある。