米個人消費支出、11月は0.6%増 コアPCE物価も上昇
[ワシントン 23日 ロイター] – 米商務省が23日発表した11月の個人消費支出は前月比0.6%増と堅調な伸びとなり、米経済が年末に向けて力強く推移していることが示された。10月は1.4%増加していた。
内訳はサービスの消費が0.9%増と全体の伸びのほぼ全てを占めた。住宅や公共事業が牽引した。
モノの消費は0.1%増。ただ、品不足を反映し耐久財が0.6%減少した。
米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安とする変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.5%上昇。10月も0.5%上昇だった。
前年同月比では4.7%上昇と1989年2月以来の大きな伸びだった。10月は4.2%上昇していた。
物価調整後の消費支出は横ばい。10月は0.7%増だった。
個人所得は0.4%増。インフレで目減りしたものの、所得増が消費支出の増加につながった。貯蓄の一部が消費に回されたことで、貯蓄率は6.9%と、前月の7.1%から低下した。
PNCフィナンシャルのチーフエコノミスト、ガス・ファウチャー氏は「消費者はインフレに懸念を示しているものの、家計消費の来年の伸びに対する見通しは堅調だ」と指摘。「政府支援のほか、消費する機会が限られたことで、消費者の貯蓄はパンデミック(世界的大流行)前と比べ2兆ドル増加している」と述べた。